朝晩は過ごしやすくなってきましたが

日中は暑いですね

 

こういう時は体調を崩しやすい

 

気を引き締めねば

 

 

 

食事がとれなくなってくると

患者さんが何より不安になりますが

 

それを見ているご家族も

不安になります

 

 

食べられなくなるから

弱るという一面ももちろんないわけではないですが

 

 

だんだんと食べられなくなる

体が必要としなくなる

 

 

本来の動物としての身体は

そうなのだと思います

 

 

犬と人間はもちろん違うでしょうが

犬は正直です

食べたくない時は

我慢して食べるなんてことはなく

 

食べたい分だけ食べたら

残したり

いっさい口をつけなかったり

 

体が受け付けない時は

何をしても受け付けない

 

 

食べないから死ぬのではなく

死ぬ前には食べなくてもいい

 

そういうことなんだと思います

 

 

 

 

頭では理解していますが

 

なかなか現実ではそうはいきません

 

自分だってそうです

食べられなさそうなら

食べてほしくて

いろいろ考える

 

 

 

夕方になると必ず吐き気を訴える方が

ありました

食事も摂ってないはず

 

 

ある日の夜

ついに吐いてしまった

 

 

涙目で

「娘が持ってきてくれる食べ物を

こっそり食べていたの」

「私はあんまり食べたくない」

「でも今まで世話もしてくれなかった娘が

持ってきてくれるの」

「食べないわけにはいかないでしょ」

「無理してでも食べようって思って」

 

 

「でも吐くのは辛いわ」

「どうやって娘に言おう」

「せっかくやってくれてるのに」

 

 

家族だからいえない

 

少し無理をしないほうが良いって

わたしたちから伝えてみましょうか?

 

 

「頼める?」

 

 

 

 

娘さんにはスタッフと一緒に

体調を伝えた

今は無理をしないほうがよくて

かき氷とかガリガリくんみたいなものが

さっぱりしてお好みのようだ、と

 

 

「母は何も言ってくれない」

「なんでも言ってほしいのに」

「そうやって私に遠慮するんだから」

 

 

にっこりと微笑んで

これからは無理させないようにします、と

話した後

 

大粒の涙が溢れる

 

「食べないと死んじゃうからって思って

一生懸命持ってきていた」

「隠れてでも食べさせて、元気にって」

「ごめんなさい」

「お母さんを苦しめちゃった」

 

 

家族だからいえない

 

 

 

 

家族かあ

 

 

 

 

大事なのはね

本人

 

 

 

本人がどうしたいか

 

 

 

そして

その本人を

家族がどう支えていけるか

 

 

 

その本人と家族を

どうやって私たちは

支えていけるか

 

 

 



 

ジロウにも

無理やり食べさせようとしたこともあったけど

絶対食べない

 

くちも開けないし

そっぽを向く

 

「食べたくないんだよ」

「そっとしておいて」

 

今は

10分くらい待ったら

片づける

 

 

すると翌日は食べたりするから

 

やっぱり本人の体調は

本人にしかわからないんだな、って

思うのよね

 

 

こまちも

心得ているのか

盗んだりしなくなった

去年あたりは

ジロウが餌を残していると

横からきて

ぱくぱく食べちゃってたりしてたけど

今は

横目で見てはいるけど

食べはしない

 

犬流の

付き合い方なのかな

 

 

犬に学ぶ

人生