眠れなくてつらくて
睡眠薬を希望するが
家族がちくいち連絡を欲しいと話す
なぜ?と聞いた
「なにをされるかわからないから」
ボタンのかけちがい
“病院を信頼できません”
そう聞こえた
病院は
信頼できる場所でなければ
ならないのに
なぜ
患者さんやご家族の
不安になるようなことが
おきてしまうのか
一度掛け違ったボタンは
最後までいって
初めて気づく
洋服のボタンは
かけ直せばいい
が
命は
もとにもどらない
だから
人生の最後になり
それまでの
不信の数々が
わきでるように
ふきだすように
あらわれる
人生の最終段階に
お会いすることの多い
我々は
その悲しみや憎しみに
触れる機会が
多くなる
もうボタンは
なおせない
ただただ
言葉をうけるしかない
しかし
一方で思う
ご家族に
医療の決定を
おわせていいのか
それでいいのかな
もう医療は
セルフオーダーの時代なの?
やりたいことを
自分でえらぶものなの?
ならば
病院はいらないかもね