11月19日は
父が亡くなった日です
20年以上過ぎようとしていますが
いまでも
あの日の情景は
思い出せます
現実に目を向けられない母
父がその行く末を心配していた
としのはなれた妹
それぞれの立場から
父をみおくった
そのときは
母や妹が泣くから
私は泣かなかった
泣けなかったのかも
ひとがいなくなるってことは
そういうものだ
生きた証は
人の記憶にのこること
最期の場面
それはのこされるものの記憶に残る
だから
せめて
苦痛を減らしたい
穏やかな空気は
それでも
記憶にやわらかくのこるから
父は最期
吐血した
苦しそうだった
その場面は
いまでも
脳裏からはなれない
看護師さんの声かけ
主治医の先生のお見送り
それは何より
父の尊厳を守ってくれた
終末期医療に関わることは
つらくない?と言われることがある
つらくない、と答える
だって
いきていきぬいたさきに
だれもが通る道
その最終章の人生を
彩りゆたかにすることを
医療の面から支える人がいても
いいよね?
そう思うから