抗がん剤治療を
つづけること
患者さんの希望であると
思います
でも
明らかに体調が悪い時
明らかに副作用がまさっている時
無理をして
抗がん剤の投与にふみきると
それまでなんとか自宅で過ごせていた方も
入院せざるをえなくなる方も
あります
そこをどう考えるか
価値観や大切にすることのちがいにも
よるけれど
抗がん剤投与の目的は何か?
もちろんガンを制御するため
だけど
もっと大切なのは
その方の人としての生活を
維持できるか
ついついわすれそうになって
しまうその目的
オプジーボは
害がない、と説明され
体が辛い、と感じながらも
投与を希望された患者さん
その2日後
容態は急変
救急搬送となった
「害がないってのは
先生いいすぎだよね」
「もう無理だ」
「辛すぎる」
「だれをたよったらいいの?」
「治らないのはわかってるよ」
「だけどさ、これじゃあさ、
生活できないよ」
「こうやって死んでいくのかな」
「こわいな」
「自分が自分じゃなくなるみたいだ」
一人暮らし
妻を看取り
一人で治療をうけてきた
これまでは連絡を拒んでいた
息子さんに
連絡してもいいか、と
たずねると
小さく頷いた
息子さんは
びっくりしながらも
落ち着いて
聞いてくださった
「父のことお願いします」
まだ生きられる
これから
どう生きるか
考えていこう
まだ時間はある
ダラダラ
緩和ケアは
人生の質をたかめるもの
その人がその人らしく
生きる
今日は
webで倫理の勉強
その人の意思を確認していく
意思を伝えられる間に
だから
病気がなくとも
意思を確認すること
認知症があろうとも
難聴だろうとも
その人となりを
理解しようとすることは
とても大事