おはようございます

 

よい天気です

 

ゆっくりおすごしくださいね

 

 

自宅退院を目指して調整している患者さん

 

退院が近くなると体調をくずし

また回復して

そして、と

 

不思議なもので

退院を決めると

体調が崩れる患者さんは少なくない

 

 

ある患者さんもそうだった

 

具合がわるくて入院

退院をくりかえしていた

 

今まではよかった

 

いくどめかの入院

今回は退院も難しいのではないか、と

患者さん自身も、そのご家族も

今回は退院できないだろうと感じていた

 

 

しかし

回復した

もちろんいぜんほどではないかもしれない

退院できる程度に近づいた

 

 

退院日をきめよう、となり

訪問診療、訪問看護の方々に連絡をし

さて、明日、というとき

高熱

 

一旦延期

肺炎が原因だったため

抗生剤の治療を行い回復

さて、明日、となったとき

今度は痛みが強くなった

 

 

痛み止めの調整を行い

症状は改善した

 

 

さあ

どうしようか

これから

 

 

「退院できないだろうね」

「薬なしには今はする勇気はないな」

 

 

 

でもね・・・

 

天井をあおぎみる

 

 

「泣きたくないけどさあ」

 

「これまで人の心配をしてきた自分が

こんなに人に心配されるなんてさあ」

 

「ふがいないよね」

 

「たまらないよね」

 

あれ、泣かないはずだったのになと

涙をこらえる

 

だれだって心配されるんだからとか

だれでもお互い様だよ、なんて言葉

虚しく感じるよね

 

そんなことを想いながら

私も天井をみつめていた

 

 

 

 

「退院できないかもしれないけどさ」

 

「それでも希望をもっていたい」

 

「よくなったら」

 

 

 

 

 

 

「退院できるよね?」

 

 

 

 

もちろん

 

 

 

 

「よかった・・・そういってもらえて」

 

 

 

 

「よかった・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

患者さんの希望

 

それはだれにも阻害されるものではない

 

希望をもつこと

それは小さな希望でもよい

 

 

かなう希望

かなわない希望

 

 

 

希望がかなうよう

最大限努力する

 

 

それがわれわれの務め

 

 

かなわなかったとしても

最大限努力する

 

 

それもわれわれの務め

 

 

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考え方は色々

 

家は大変だから入院していたい

 

家に帰りたいけど、わるくなったら

入院したい

 

できるだけ家にいたい

 

どれも

その人の思い

医療者が自分だったら

どうするか、どう感じるかを

おしつけちゃだめ

 

例えば

家で過ごすのがベストと医療者が思うから

無理矢理退院する

 

入院していた方がベストと思うから

退院をしぶる

 

そのどちらもあってはならなくて

常に患者さんを中心に

患者さんのベストを考える事が

重要