おはようございます

 

 

“緩和ケアはホスピスでおこなわれるもの”

 

 

このイメージ。

 

がんはつらくてくるしくて

それに耐えてこそなおる

 

もだえくるしみながら

なくなることこそ

美徳

 

 

ホスピスでの緩和ケアは

じゃあ逆になにをイメージされているのでしょうか?

 

 

 

 

がん治療の4本目の柱です

 

手術

放射線治療

化学療法

緩和医療

 

これらがうまく組み合わさるから

がん治療がうまくすすむのだと思います

 

 

緩和ケアはホスピスで受けるモノ

 

 

そうではない、ということは

どれだけ口でいっても

すすまないでしょうね

 

 

なぜなら

 

人の心に根深くはっている

stigmaだから

 

 

がん治療をおこないながら

緩和ケアを併行している患者さん

大勢みえます

 

 

「緩和ケア=終末期医療」
というイメージは誤り

 がんの標準治療のメインは、手術、抗がん剤、放射線治療の3つです。ただし、標準治療はこの3つだけではありません。忘れてはいけない治療がもう1つ存在する。それが、緩和ケアです。

 緩和ケアについては、日本ではまだまだ知られていません。事実、緩和ケアというと、「終末期にやるもの」「治療をあきらめた人がやるもの」といった間違った見方が根付いています。

 しかし世界の最新状況に目を向けると、緩和ケアは治療効果があるというデータが米ハーバード大学で行われた研究によって得られています(*1)。この研究では「ランダム化比較試験」というエビデンスレベルが最も高い方法が使われていて、信頼に値するものです。

 この研究では、手術適用のないステージ4の進行肺がんの患者をランダムに分け、通常の抗がん剤治療を受けるグループと、抗がん剤治療と並行して緩和ケアチームが月1度のサポートをするグループを分け、患者さんの経過がどうなるかを比較しました。

 試験が終了すると、緩和ケアを受けたグループの患者さんの生活の質(QOL)が上がったという結果が得られました。緩和ケアチームのサポートを受けたグループでは、うつ症状が軽減したり、亡くなる60日以内の抗がん剤治療の日数が減少するという効果も確認されています。

 進行がんになった患者さんで、亡くなる直前に抗がん剤を投与してほしいという人はいません。ですが、専門医であっても余命を正確に見極めるのは難しい。加えて、最期まで元気な患者さんが多いため、亡くなる直前まで抗がん剤治療をしてしまいしがちです。そんななか、この試験では、緩和ケアチームがしっかりとサポートすると、ムダな抗がん剤投与を減らせたという結果が得られたのです。

早期の緩和ケアを導入すると
2.7カ月の延命効果があった

 しかも、緩和ケアを早期に導入した結果、2.7ヵ月の延命効果があったと言うのです。この「2.7カ月の延命効果」は短いと思われるかもしれませんが、これだけの効果を得るのは簡単なことではありません。ノーベル生理学・医学賞受賞の本庶先生が開発に携わったオプジーボの肺がんに対する生存期間の延長効果は、2.8カ月と報告されています(*2)。

 この2つの臨床試験の結果は対象が異なりますし(早期緩和ケア試験では初回治療、オプジーボ試験では二次治療)、患者数や試験の評価項目が異なるため(早期緩和ケア試験では主に生活の質改善を狙っていた)、単純に比較することはできません。

 しかし、緩和ケアを導入することが、抗がん剤と同じような治療効果をもたらす可能性があると発見されたのは、非常に画期的なことです。それも、副作用のほとんどない緩和ケアで生存期間を2.7カ月も延長させるのは驚くべきことであり、世界中のがん治療医に衝撃をもたらしました。しかし、日本ではほとんど報道されず、緩和ケアに対する考え方は旧態依然としたままです。

 緩和ケアも標準治療の1つ。最後の最後まで治療は続くというメッセージを、私たちのような医師は丁寧に患者さんに伝えていかなくてはなりません。

 

参考文献
*1 Temel JS, Greer JA, Muzikansky A, Gallagher ER, Admane S, Jackson VA, Dahlin CM, Blinderman CD, Jacobsen J, Pirl WF, Billings JA, Lynch TJ (2010) “Early palliative care for patients with metastatic non-small-cell lung cancer,” N Engl J Med; 363(8): 733-42.
*2 Borghaei H, Paz-Ares L, Horn L, Spigel DR, Stein.s M, Ready NE, Chow LQ, Vokes EE, Felip E, Holgado E, Barlesi F, Kohlhaufl M, Arrieta O, Burgio MA, Fayette J, Lena H, Poddubskaya E, Gerber DE, Gettinger SN, Rudin CM, Rizvi N, Crino L, Blumenschein GR Jr, Antonia SJ, Dorange C, Harbison CT, Graf Finckenstein F, Brahmer JR (2015) “Nivolumab versus Docetaxel in Advanced Nonsquamous Non-Small-Cell Lung Cancer,” N Engl J Med; 373(17): 1627-39.

 

 

主に外国ベースの研究です

日本ではいま研究中

 

がん治療は概ねいま外来で行われます

 

だからこその生活の質を保つための

緩和ケアと思います

 

 

どれだけ違うといっても

そう思う方があるのはかまわない

 

上の文章にもあるように

 

一斉を風靡している

神のような薬剤のオプジーボの延命効果は

2.8か月

 

早期からの緩和ケアを導入した群の

延命効果は

2.7か月

 

 

ほとんど同じ

 

どちらも本人が希望し納得しているのであれば

ほとんど同じ効果と思います

(オプジーボを投与し、副作用で

かえって命を縮める・・・苦痛で

もがくように・・・効果がどの程度か先に聞いて

そのうえで選択できているのかな?

とにかく治療を、となり、効果も十分に

きかず、治療し・・・という方少なからず

お会いするのです・・・みなさん

こんなはずじゃなかった、そんなことなら

しなかったって話されるのです・・・)

 

 

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ホスピスでうけるものも緩和ケアだし

治療中にうけるものも緩和ケア

 

人が生きるために

どう身体と心をあやつるかを

調整するのが

緩和ケア

 

がん患者さんと家族の

トータルケアを行うのが緩和ケアと

かんがえていただけると

分かりやすいかもしれません

 

一応もういちどいうと

 

緩和ケアはいつでもどこでも

あなたのそばに

私はそれくらいの気持ちです

 

だって

寿命にはあらがえないから

それなら

安心して生きて欲しいじゃない?