「緩和ケア病棟では
だまってその時を待っているだけ」
「最後までたたかいたいとおもうんです」
「このままみているだけなんて・・・」
「それはいやなんです！」と
患者さんの妻は
号泣
なにもしていないわけじゃない
しかし
抗がん剤はもう限界であることは
明白だった
肝機能は著明に上昇して
黄疸も強い
肝転移による肝腫大
癌性腹膜炎に伴う
腸閉塞
それらと闘いながら
今ここにいる
今でも十分闘っている
たたかう
その意味って
なんだろう？
緩和ケア病棟だろうとなんだろうと
生きている
たたかっている
終わっていない
たたかう
って
なに？
たたかうってなんですか？
いきることを
あきらめてなんて
ひとことも発していないのにね
そうおもわせている
緩和ケア病棟の存在って
なんのためにあるんだろうか？
たたかっている
今も
たたかっていく
その方法は抗がん剤だけじゃない
たたかうってどういういみ？
もうわからないよ・・・