「痛みをとるしか
してくれないんですよね?」


痛みをとること
それがどれほど大切で
難しいことか

痛みと一言でいうけれど

痛みには
複雑な要因が組み合わさります


もちろん
まずは
病態です


ほとんどの痛みには
理由があります
骨転移、リンパ節転移などがんによる
ものもあれば
変形性腰椎症、膝関節症、肩関節炎


まずはそれを探索します
診察、画像、全てくみあわせて
考える


歩き方やかばい方、全てがヒントであり
答えだと考えます

原因がわかれば
調整開始
色々な薬をくみあわせて
調整します


大部分らくになります

でも

それをもっても
改善の難しい痛みがあるな、と
感じます



人間は複雑な生き物


多面的に
原因があるのです


痛みを複雑化させるのは
不安や心配

これにつきると思います


不安をひもといていくと

何で痛いのかわからないこと
だったり
痛みがもっと強くなるのではないか、と
かんじること
だったり
ずっと続くのではないか、と
怖くなること
そして

病気が進行しているのではないか
ということ


これらを対話の中から
読み解いていく


これが緩和ケアのスキル

目にも見えないし 
なんでかわからないけど
対話をする

この痛みはこんな感じか
こんなふうにに感じるかな?
これを言葉にして
患者さんに伺い、教えていただく

するとそれが
また、別の患者さんの痛みの解明に
つながる


これを何度も繰り返していく


もっともっともっと
緩和ケアが
拡充されるべきだと
思います


不安⇄痛み


この連鎖をたちきり
充実して生きるべき


痛みしかとってくれない
ことはないし

痛みがとれるだけでどれだけ
楽になるか

その上で
人生を有意義に生きていくこと

それだけでも
十分に感じる


病気を治すことの伴走
治らないとしても
その頑張りを讃え、いきることを
あきらめない
家族の不安にも対応



それが


緩和ケアなんだゾ

緩和ケアの扉をあけたら
そこに
三途の川とか思ったあなた

それはないから、大丈夫

穏やかな人生も
悪くない
闘いながら生きていくも
悪くない


痛いと眠れないよね
疲れちゃうよ
たまには休憩