80代の患者さん

長いこと甲状腺がんで治療していました

病気と付き合った時間はおよそ30年

その間に色々あった。

自分の手術、入院中に世話をしてくれた
夫は

肺がんに罹患し
3ヶ月闘病して
旅立った

患者さん自身が見送った

「ほんとはわたしが先にいくはずなのにね」
「でも、家で最期までわたしがみたの」
「ほんとは、わたしも最期まで家にいたい」

娘さん、息子さんと
旅行したり✈️
娘さんは結婚し
お孫さんが生まれ、育ち、就職
お孫さんも結婚。
ひ孫さんもうまれた

2人目のひ孫さんの妊娠がわかったとき
再発がわかった

最期まで家で、と
家族は考えたけれど
本人は
「お父さんの時とはちがうから、私は
緩和ケア病棟に最期はいくわ」
「ずっと決めていた」

外来通院を継続しながら薬で調整

とても穏やかで、いつも優しい
いろんなご飯を作っては近所にくばり

私達にも、優しい

娘さんが、
「母はほんとにすごい。こんなに長い間
落ち着いて病気と闘ってきた」
「怖くないの?って聞くけど、大丈夫よ、って」
「私達に甘えてねっていうんだけど」

ご本人

「ありがとね」
「ほんと、もうおまけの人生だったのに
こんなにしあわせで」
「いうことないわ」

でもね…




「しあわせすぎたわ」
「死ぬことは怖くないの」



「みんなとあえなくなるのが悲しいの」


そう言って
涙をながされました


子供さん達もはじめてみる涙だった


お別れは怖くない


でも

会えないのは

寂しいね…


無理しちゃいけないけれど

1日でも長くいきてほしい
つらくなければ
1日でも1分でも長く
一緒にいたい


わたしもそう思ったし、そう思うよ



頑張るね
あ、
頑張るのは

私達だよ

患者さんと家族は
いつも通りでいいんだよ


星に願いを⭐️

わたしの趣味はピアノ弾くこと

大学生まで
習いました
ウィーンに
ピアノを学びに短期留学も

今思うと
勇気のある
無謀なこと

弾くこと
弾けること、と
胸をうつ演奏は違う

ほんと、あの時の仲間であった方の
演奏に
感動
能力の限界も知った

今でも趣味で弾きます
うまいへた、じゃなく
自分の趣味として弾くのも
また
楽し