家族の希望に押されるように
肝臓の腫瘍焼灼に挑むため、入院した
不思議なもので
これが治癒につながらないことはわかっているのに
治療をしてもらえる
治療の選択肢をしてもらえる
それだけで家族は
安心していたように思う
ほんとは
焼く意味もないし←腫瘍は一つ二つじゃなかった
そもそも肺転移もあり肝臓の問題ではない
わかっていた
のに
何かする手立てがあるといわれることが
根拠のない安心につながっていたのかな
いまはそう思う
父は入院してから
ずっと渋い顔
主治医の先生は
入院中は別の先生が担当となることもあり
さらに
仏頂面
なんだか看護師さんにはあたりちらすし
一言でいうと
不機嫌
もうちょっとお利口さんにしてよー、と
内心思ってた
これもあとから思えば
身体が辛かったから
だ。
気づくの遅いな、私…
いよいよ、治療の日
麻酔の針がささるまえから
いたいいたいいたい!
まだ何もしてませんよ💦
もうやめてくれー
なんとかなだめて、麻酔
もうせん妄直前
先生から
どうしますか?
家族
「お願いします」
嫌がっているんですが?💦
「お願いします」
何ということをしてしまったのか、と
今なら
思う
本人の意思
何より優先されるべきなのに
父はすこし鎮静薬をつかい
いっかしょだけ治療した
治療がおわり、眠っている父のそばで
わたしは
悶々としていたのを覚えている
意味のない、治療…
だれのための治療…
よかったのかなぁ
検査のときに
無数の転移が、肝臓にあった
今回わかったこと
治療は意味がなかった
落ち込んだ