前回の続きです。

お子さんもいて、仕事もして
ふつうに過ごしていたのに

「せいてんのへきれき、ってこういうことだよね」

がんは
2人にひとりがかかる時代

だれもが可能性がある病気
当たり前に過ごしているその日常に
ひびを入れる

あしあとあしあとあしあと

消化器内科の再診にあわせて緩和ケア科の再診

「なんか泣きそう」といいながら話し始めました

「毎日お風呂でなみだがでるよ。でもさ
泣くけど、ご飯は食べられるんだ」
「おかしいよね。お腹はすくんだよね」
「不調の原因がわかってほっとした、のかな」

付き添いのお母さん
「だいたいいつもとかわらないかな。
孫たちも、心配はしているけれど、ね」

「今日さ、消化器の先生に、はやくはやく
1日もはやくって。すこし待って、っていわれても
待つ時間が、ない、とかって」
「治療はセカンドオピニオンにいきたい。
納得してはじめたい」
「入院するような体調にならない範囲で、と
話したんだけど。それは難しい、っていわれたんだ」

「これって、あおり運転みたいだよね」
クスッと認定看護師が笑った

セカンドオピニオンは予約や主治医の先生の
手紙がいるけれど?と伺うと

「あおられないように注意して、ちゃんと
頼んだ。予約もとったんだよ」

お母さん
「しっかりしてるんですよ。わたしも
しっかりしなきゃ」


あしあとあしあとあしあと

ほんとに立派だ
無理しないで
生きられる時間をのばそう

化学療法が難しくなっても
ちゃんと希望を叶えられるように
支えるよ

私たちも勇気づけられる
患者さんに力をもらう


寝てないよ
目をつむってるだけだよ
考えてるんだ