妻の介護をしている、男性の患者さん

「認知症がすすんでね。家を出て行ってしまうんだ。からだはつらいけれど、心配だし、ついていくんだけど、いつまでもは無理だと思う」

「どうしよう。妻がひとりでは過ごせなくなる。
娘も近くにいるけれど、仕事もあるし、子供もいるから、妻の面倒はみられない」

「娘は食事を準備してくれるよ。それがあることも
妻は忘れてしまう。ごはんがない、ごはんがないって
騒ぐしね」

あしあとあしあとあしあと

大変だ。それなりにやせて、つらそう
食事も十分にとれていないし
徘徊についてまわるのは大変

娘さんとも相談しました

「父は我慢しています。ほんとは、母を
施設に入れたい。でも、母が嫌がるんです。
私がいうといいから、大丈夫って言うんです」

「父が亡くなったら、私が面倒をみる?
それは難しい」
「でも父が施設に入れることを認めて
くれるかしら」

どうしたらいいのだろう

私達が決められることではないから、家族の考えを
支持する、一緒に考えるしかできない

だから患者さんも交え、考えることにしました

あしあとあしあとあしあと

治療医は患者さんが妻のことを考える時間を
長くするように、副作用がでにくいように
治療を考え、本人の希望する生き方を
支えることに

緩和ケアチームは便秘や痛み、倦怠感の発現に
着目、調整ができるように症状に留意
妻については、医療ソーシャルワーカーなどとも
連携し、妻のケアマネージャーとも
連携をとりました

だんだん患者さんの身体が悲鳴をあげ
ついに入院を考えなければならない
時期がきました


どうする?
そうねー