子供さんが小さい患者さんも当然ながら
いらっしゃいます

40代の女性のお話から

乳房のしこりに自ら気づき、精査したところ
乳がんと診断されました。
同時に腰椎転移も。

お子さんは小学生の男の子

腰痛をなんとかして、という治療医からの
依頼をいただき、外来に
いらしていただきました。

「腰も痛いけれど、それより心配なことが
あります」
「子供になんて、伝えましょう?なんてつたえたら
いいのか」

身体の痛みの対処をまず検討し
お子さんへの対応を一緒に考えることにしました。


あしあとあしあとあしあと

前にも記したことがあるけれど
告知されて、まだ自分自身が動揺しているので
あれば
あわてて伝える必要はなくて

大事にしてほしいのは
あなた自身の気持ち

でももう一つ大事なことは
うそはつかないほうがよい、ということ


子供さんは意外に気づいていることが多い

年齢に応じた伝え方や、対応について
何回かにわけてお伝えしたいと
思います

あしあとあしあとあしあと

まずは年齢問わずのところから

がん、と伝えたときに一番困ると、予想される
質問


「しんじゃうの?」


いちばん、この質問に直面することが多い
そして親にとって
つらい

がんの診断時点から死までの道のりを知ることは
不可能だ、ということをお伝えしますね

どんなに厳しい見通しのがんであっても
治療の反応は様々だし、一概にはいえないものです

あしあとあしあとあしあと

がん=末期?

ちがいます

がんは慢性的な病気です
現代医学をもってしても、将来どこかで
死に直面するかもしれないけれど

だとしても

それまでの間にどうやって
うまく生きていくかを
考えないといけないし、考えていい
生きているんだから


しんじゃうの?

治るがんも治らないがんも、こどもの性格も
がんへの知識も、それまでの経験も
みんな違うことを踏まえて考えます

医者からきいたことを全てその時点で
伝える必要はありません

しんじゃうの?ときかれたらの答えは

いく通りもある、ということです

「すこし治療がいるみたいなんだよ」
「手術よりお薬の方がいいみたい」
「いまからはしばらく病院に通うよ。病気のことは
病院の人が考えてくれるから安心して」
「これからも大事なことは伝えるから安心してね」
「心配してくれてありがとう。うれしいよ」


病気のあるなし関わらず
親は子供にとって、1番の安心処であってほしい


あなたにきちんと真実を伝えていくこと
なんでも心配は聞いていいよ、という
姿勢を見せる示す

しんじゃう、かもしれないけど
しんじゃわないように治療をうけるのだから


再掲です
こういうことは
いつでも考えていい
その日は突然やってくる