60代の女性患者さん

4人の孫たちの世話をいってにひきうけ、娘や息子を助けてきました。いつもおやつを食べさせ、夕飯をつくりときにはお風呂も入れて。

共働きの娘、息子はほんと、頼りきりでした。

が、背中が痛い、から始まり、それでも無理をしていて、だんだんお腹も腫れてきて。

ついに週末、孫が来ない週末に、救急外来を
受診しました。

膵臓癌、肝転移、癌性腹膜炎…

救急医はもう少し前から症状があったでしょう?

と声をかけました

「孫たちより大事なものはありません。それに
夫を早くに亡くして、息子や娘には苦労をかけ
寂しい思いをさせました」
「だからつぐないです。孫を見るのは生きがいでもあるし」

それにしたって熱も高い
貧血もある

一度入院精査をすすめました

断固お断りでしたが、会計を待つ間に倒れ、入院に
なりました。

「入院したら、私の役割がなくなっちゃう」
「いなくてもいい人になっちゃう…」

ストレッチャーの上で
涙がとまらなくなりました

続きます