50代女性の胃がんの患者さんが
![あしあと](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/098.png)
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診断されたときに、相談をしたい、と
緩和ケア外来に紹介されました
肝転移、リンパ節転移があり、癌性腹膜炎も
みられる
化学療法の提案がなされました
患者さん本人は
実の母が子宮がんで抗がん剤をしているときに
とてもつらそうだったとのことで
化学療法に乗り気ではなく
でもご主人、お子さん達は
なんとしても治療を、うけてほしい
やれることがあるのに、何もしないなんて
考えられない
「私は、化学療法をうけたくありません。
治ることはないでしょ?つらい副作用も
あと10年生きられる、というなら
頑張れる。ほんとは受けたくない。
動ける間に動きたいんです」
「でも、主人や子供は、ちがいます。
できることがあるのに、治療うけてほしい
と、いうんです」
「副作用でつらくなって、母のように
まわりにあたりたくないんです
家族の迷惑になりたくない」
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基本的には本人の意志が尊重されます
でも、家族は第二の患者
家族はときに、孤独です
患者さんと意見が異なるとき
患者さんが話せなくなり、推定意思を
考えないといけないとき
つらい選択を本人のかわりに
しないといけないとき
患者さんには医療者がついていますが
家族にはそれはない
だからこそ、私達は家族にも配慮が必要なんです。
彼女には、一度ご家族と来院してほしいことを
伝えました。
3日後、夫とともに来院されました
患者さんは第一声
「私、家族のために抗がん剤治療をうけます」
続きます