子宮がんの50代の患者さん。
手術、抗がん剤治療、放射線治療を行ってきました。

一年半経過したとき、腸閉塞をおこしました
しばらく絶飲食でしたが、幸い改善し
消化のよいものを中心の食事が始まっていました。

急なことで、気持ちも追いつかず、毎日
泣いて過ごしていました。
みるにみかねた、担当看護師さんが、緩和ケアチームの看護師に連絡をくださいました。

緩和ケアチーム看護師は緩和ケア認定看護師といって
緩和ケアのスペシャリストです。

緩和ケアチームの看護師は彼女のところに訪室しました。

涙が止まらず、話もできない
しばらく、背中をさすりながら寄り添いました。
その日は挨拶だけでした。

そうして2日目。

「息子の結婚式にでたいのに、これじゃ出られない」
「なんか私悪いことしたんかなぁ」

半年後に長男の結婚式があるそうです。

私達は主治医もまじえ話し合いました。
歩けるし、食事さえ気をつければ、まだ大丈夫?

あしあとあしあとあしあと

そこから体調の調整をおこないました。
でも何よりも

認定看護師の対話力!洞察力!包容力!

もうこれにつきました。

緩和ケア、という言葉にも抵抗があった、と
後から聞きました。
でも、そんなのどうでもよくなったそうです。

「緩和ケアだろうが、婦人科だろうが
わたしにとって、大事なことは、結婚式にでること」
「何を言っても、聞いてくれる。そばにいてくれた」

認定看護師はわたしにも色々アドバイスをくれました

薬への考え方は、こうだから、こういう風につたえるといい、とか
何を大事にしているか、とか
色々。

患者さんが、話す内容、話す相手は
その都度異なる

だから多職種で関わると情報は2倍3倍になるんです!

緩和ケアチームは何してるんだ?と思う方もいるかもしれません。

こうやって対話をすること、希望を探索すること
それも緩和ケアの仕事。

主治医や担当の看護師さんには弱音をはきたくない
そう話される患者さんは多いです。

チーム医療、日本ももっとすすむといいのに

弱音をはくと、申し訳ない、と思っていることが多いようです。一生懸命考えてくださっているのに、申し訳ない、と。