がん患者さんに、症状を伺うと
「痛みはないんです、痛みは…あとは、大丈夫です」
だるさや吐き気があっても
仕方がない、がんだから、治療しているから、と
話される患者さんはたくさんいらっしゃいます。

日本人は我慢強い。

根性で、治す、我慢することが美徳なのでしょうか?

もちろん少しがまんしなければならないつらさ、うまく付き合わないといけない症状もあるけれど、
多くはなんとかなる
すくなくとも軽くすることは可能です

がんは痛いイメージがあるのか、痛みは症状のなかでは、比較的話してくださる患者さんが多い

でも、だるさ、吐き気、便秘など
伝えるほどではない、と感じるのか
あまり話されません。

吐き気はないですか?、と質問すると、
吐き気はないけれど、ムカムカして、食欲がありません、など。

そうかぁ、吐き気じゃないんだ、食欲=食べることができるか、いつもと比べてどのくらいか、など
お聞きするようにしています。

どの症状も、その認容性は患者さん毎に異なります

症状緩和はオーダーメイドです。
自分の感じたままのことばを伝えればよいと思います。

医療者は
症状を一つ一つ聞くことができればよいけれど
なかなか、外来の診療時間では足りないでしょう
日常生活に支障がでていること、患者さんがいま困っていることにアンテナを。

そして
どのくらいで、その症状が改善するか、改善しないけれどどのくらい改善がみこめるかを、伝えることも
大事なんです。いたずらな慰めはかえって酷。
病気であることは
何一つ悪いことじゃない、病気とすごしている
みなさんは胸をはって人生を過ごしてほしい

そういう世の中になるべきなんですよね