嗚呼、本日快晴なれど風強し…、窓から漏れる透き間風を、来年の夏に取って置けないものか…

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(バーガガール~フェローズA‐2にて)

フライトジャケットに描かれる、多少デフォルメされた美女たちは、ピンナップガールとよばれ、主に1930年代~50年代に活躍した画家、アルバート・バーガスの作品がモチーフになっている。

戦地の兵士の慰めとして送られた、今のプレイボーイやペントハウスといった類いの雑誌の中に、バーガスの作品やモデルとなったグラビア写真が、掲載されていて、敵地に飛び立つ飛行士の背中に描かれるようになった。

ヤンキー恐るべし…

バーガスの美女たちは優等生な方で、そのうち、卑猥すぎるスラングや、醜悪な裸女が機体やジャケットにペイントされるようになると、軍上層部から厳重注意を受けるにいたった。

戦地における異常心理、そんな中で生まれたアート。

それらを現代の日本人は、90年代フライトジャケットブームを含め、ミリタリーファッションと称して、脳天気に楽しんでいる…

おっと、感慨は、いずれ話すことにしよう。

しかし、断言するが、バーガスが描く美女たちは、どれも美しい。 (実際のモデルは当時の美的価値観による、ちょい太めの女性である)

リアルマッコイのよくできたA‐2なんかの、上質の馬皮に筆をいれるときは、至極の喜びを感じる。発色がよく、筆の通りが滑らかである。

やわなアクリル絵具なんか、使わない。当時の原則にのっとり、使うのはペンキだ。(実質顔料自体かわらないが)

飯は食わず、神経を尖らせる。

見えない色が見えて来る頃、いい具合になる。
使う筆のほとんどが、 000か00のコリンスキーラウンドだ。ひと作品でダメにする気持で、描く。
常に自分の目を疑う。自分の観たものを信じ、信用しない。鏡は必需品だ。

良く描けてる、と思うときが、危険だ。

大概、無意識に修正を計っている。

だが、ときに神が降りることがある。

そんなときは、

『神が降りたょ』と、呟く…

絵はなかなか妥協しないが、ブログはここで強制妥協としよう。

最後に、マイルドセブンとコーヒーは欠かせません!タバコ税、増税反対!!
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(描き途中の図)