本澤二郎の「日本の風景」(5194)

<小池出馬で問われ続ける東京都民の民度>

小池百合子と会ったのは、彼女が防衛庁長官になった時だ。名刺交換のさい、彼女は「お手柔らかに」とあいさつした。初対面で小心者の凡人政治評論家を「御用ジャーナリストではない」と認識していたらしい。政治家は国民を幸せにする、暗闇に光を当てることが求められている。対して政治屋は、利権三昧の日々を送っている。やくざ・暴力団とのつながりを拒否しない、出来ない始末の悪い輩であるという。国民の不幸を顧みない不誠実な人間である。

 

本来は身を慎む修身の人、したがって家庭円満な斉家の人として、初めて治国平天下の人になれる。

小池には、その資格があるだろうか。8年も首都・東京の知事になっても、さしたる実績を残していない。都民の貧困問題も気になるが、福祉はどうなのか。昨日の都議会での質問戦を少しだけ見たが、政府同様に御用機関として言論弾圧に熱心な電通や博報堂が幅を利かせていた。都議会のお粗末質疑でも、腐敗の一角が浮上するようでは、引退すべきであろう。

 

<経歴詐称で資格のない都知事候補>

しかも、今回の彼女の経歴詐称問題は、単なる問題に終わらず事件性を帯びていると見られている。政治家としての治国の政治指導者とは言えない。進んで引退すべきだ。

問題は、そのような資格喪失の人物を支持する公明党と自民党である。経歴詐称をなんとも思わない自公両党は、日本政治を運営する与党である。彼らには、修身斉家治国平天下の人がいない証拠だ。

周辺はカルト教団がいくつもぶら下がっていて、気持ちが悪い。いうなれば、人格識見のない利権勢力ばかりで、しかも平和憲法を破壊する教団ばかりが目立つ。

女性差別は断固として反対であるが、彼女の存在は、日本人女性の地位・見識を著しく貶めているとの指摘を無視できない。

 

<小池・萩生田・日本会議と小泉靖国派>

気になるのは関東大震災時に起きた朝鮮人虐殺についての慰霊の行事に彼女が反対している点を、関係者が問題視していることを知ったのだが、すなわち歴史の教訓を拒絶している都知事だったことになる。過去に目を閉じる者は、現在と未来に対して「盲目」だという。彼女もそんな一人である。

 

最近の報道で真相を知ったばかりだが、そのきっかけが極右・日本会議の自民党都議の質問だったことが判明した。日本会議というと、安倍・清和会政治そのもので、森喜朗や小泉純一郎・安倍晋三の「神の国」派で知られる。自民党内を支配する神道政治連盟・日本会議である。狂信的天皇主義の国家主義集団として警戒されている。おそらく公安当局が徹底してマークしているはず。統一教会ともリンクしている。自民党都連会長の萩生田光一が、小池支援を打ち出した背景でもあろう。この点からも国際都市・東京のリーダーとして不適格と指摘したい。

 

公明党は、創価学会内部からの揺さぶりを受けて、集票機能が著しく劣化している。太田昭宏と山口那津男による公明党の「戦争党化」に対する反発が、池田大作亡き後、大きく拡大している。YouTube報道で確認することができる。比例して決死の小池支援が見て取れるが、果たして成功するのかどうか。

 

候補者の乱立による票分散策略による浮上を期待する自公の組織戦に、東京都民は屈してしまうのかどうか。天下分け目の決戦に無党派都民の民度がいかなるものか、大いに注目したい。やくざが跋扈する千葉県とは違うはずだと思いたいのだが。

 

<日本人女性の倫理と民主主義>

凡人ジャーナリストは、自民党派閥と長い付き合いをしてきた第一人者でしかないが、正直なところ女性議員の部屋に、進んで飛び込んだことはなかった。

派閥の重要人物では全くなかったことも理由だろう。重要な情報とは縁の薄い存在だったことも。妙な噂の種にされなくもなかったし、ことの本質は、見識のある女性が政界に出ることは皆無だったことにもよる。

昨今、安倍が擁立した女性議員は、女性の目線から判断して批判を浴びる者ばかりが目立つ。「人寄せパンダ」候補から、極右好みの女性が、小選挙区制比例代表候補になることでバッジをつける片肺議員ばかりが目立つ。自民党執行部の女性観に問題があるのである。同時に、投票する有権者の民度にも課題がある。無党派の決起が、政党の野望を打ち砕く原動力であることを明記したい。

2024年6月14日記(政治評論家・日本記者クラブ会員・やくざ暴力団追放国民会議)

 

房総半島袖ヶ浦市民は「尾上県警本部長就任悲願」!

以下の記事に注目が集まっている。添付したい。(元福岡県警の刑事部長だった尾上芳信氏が指揮した、工藤会壊滅の「頂上作戦」によって、幹部は逮捕。2014年9月に逮捕された野村悟総裁は、一審の死刑判決が出るも、控訴審では一部無罪判決が下され、無期懲役となった。福岡県警によると、工藤会の勢力(準構成員らを含む)は、2008年の1210人をピークに、福岡県暴力団排除条例の施行(2010年)、特定危険指定暴力団への指定(2012年)、頂上作戦の着手(2014年)などを経て、2023年現在は240人にまで減少している。現状は「そのうち半数以上は収監中」だと話す尾上氏は、北九州市民のために「工藤会トップを検挙しなければダメだ」との思いで、頂上作戦に取り組んだ。「実は半世紀前にも、工藤会を壊滅状態に追い込んだ。しかし当時は刑期が短く、出所した組員が戻り、今の凶悪な工藤会がつくられた経緯がある」。)