本澤二郎の「日本の風景」(5076)

<日本沈没=武器弾薬重視の安倍・清和会が元凶=消費経済軽視でGDP世界第4位に転落>

まるで天地・地球が怒り狂って人間に警鐘を鳴らしているかのような報道が流れている。ヒマラヤで大規模な雪崩、南極で氷が溶け、砂漠地帯の大洪水と、まさに西洋文化の破綻を叫んでいる。それでいて、愚かにも血税を殺し合いのための武器弾薬で身構え、殺戮は止まらない。

昨日は列島に季節外れの「春一番」の突風が吹き荒れ、そんな中で我が家の満開の白梅は散っていく。哀れ!値引きされた冬物のズボン買いに汗を流した。

 

帰宅してインターネットを開くと、日本沈没ニュースと清和会の崩壊どころか、自民党・自公の崩壊を予兆させる永田町報道ばかり。古来より、経済が低迷する深刻な局面では、真っ先に武器弾薬を放棄し、減税を施すものである。この10年、安倍の清和会は反対に武器弾薬製造と戦争体制に舵を切った。驚くべきことに自衛隊幹部がこぞって戦争神社・靖国参拝を強行し、前防衛相の隠された秘事を露見させた。処分は?その結末は「国が滅ぶ」ことになる。財閥・軍需産業は肥え太る一野党は追及していない?肝心に国の柱である国民生活は、ずっと疲弊して沈没している。中曽根バブル崩壊から、借金づくめの国家経営で、世界第二位のGDPも落下は止まらなかった。落下を速めて沈没する日本を2月15日に裏付けた格好である。

 

<政治倫理審査会を逃げまくる清和会の悪徳幹部の醜態>

安倍・清和会の裏金事件発覚で日本政治は混迷を深め、戦後最大の政治危機を迎えている。「戦争犯罪人が政府と自民党と言論界を乗っ取って、平和憲法破壊の財閥・軍閥・神道トリオがそろっての戦争体制づくり。国民生活は破綻する。この現実を誰一人指摘しない現状が、日本危機の元凶といえる」。この指摘に人々は真剣に向き合わないと将来はないと覚悟すべきであろう。武器弾薬など不要だ。有害無益が78年前の歴史の教訓である。

 

現状はどうか。「安倍の次は俺の番だ」と競っていた清和会の萩生田・西村・松野・下村・高木・塩谷は逃げまどい、漁夫の利を手にしたと勘違いした、極右・日本会議が吹聴する高市ら、狂ったオオカミのような醜態を見せつけられている国民もたまったものではない。岸田内閣の支持率は政府系通信社でも16%、実際は10%以下に違いない。岸田文雄も一歩間違えると、谷底が目の前に見えている。歴代自民幹事長記録保持者の老いぼれも、歩行さえも十分ではないようだ。権力への執着にもあきれる。彼は大金をはたいて、自己宣伝本の買収に精を出していたことも発覚した。

 

政治倫理審査会は法廷ではない。委員の大半が自民党である。狐やタヌキの正体を暴く能力などない。単なる儀式だ。それでも逃げる。「安倍の総裁選にいくら使ったのか。裏金と血税をいくら吐き出したのか。安倍は高市のためにいくら使ったのか。安倍の秘密口座は?新聞テレビはしっかりしろ。もうナベツネはいないのだから。勇気を出してすべてを明らかにせよ」との怒りの声は言論界にも鳴り響いているではないか。

 

「野党はもたもたするな!受け皿を示せ!党利党略を放棄して、ごたごたしないですっきりとした体制で総選挙に突き進め」である。清和会崩壊は、自民党の崩壊、自公連立の崩壊という政治的意味を有しているのである。

 

<アベノミクスの円激安で物価高とドル高の二重苦で消費超低迷>

消費税廃止で民衆の財布を重視する大減税を断行するほかない。43兆円の武器弾薬の経済政策を直ちに中止するほかない。

 

季節外れの春一番となった2月15日、内閣官房長官の林芳正は政府スポークスマンとして、事実上、日本沈没の記者会見を行い、中国・ドイツに抜かれたことを認めるほかなかった。日米安保を破棄して自立する日本に舵を切る時機到来なのである。アベノミクスは即座に中止し、日銀の総裁の首を即はねるしかない。日銀を本来の「物価の番人」にして、正常な金融政策に切り替える。

円を激安にしてきた超円刷りのアベノミクスは、財閥優遇も極まっている。財閥の株式を日銀が買い取るという馬鹿げた政策を直ちに止める。消費税を廃止して、国民の消費生活重視の経済にするしかない。日本経済を正常にすることで、円高の恩恵を民衆に付与するという当たり前の経済に引き戻せばいい。

軍需産業が肥える経済は、日本の取るべき政策ではない。国民生活に目を向ける政治が、次の飛躍と安定を約束するだろう。血税は国民のものである!

2024年2月16日記(日本記者クラブ会員・反骨ジャーナリスト・政治評論家)

追記 昨日初めて共産党の千葉県委員会に電話して、袖ヶ浦市の環境問題についての対応を聞き出そうとしたが、受付の党員だけで連絡が途絶えてしまった。