本澤二郎の「日本の風景」(5075)

<袖ヶ浦市の正体見たり=環境汚染で安倍流の大嘘発覚!>

袖ヶ浦市林地区の日高金属有毒汚染排水問題で、ついに同市環境部の大嘘が発覚した。地元では「安倍晋三の大嘘と同じではないか」との怒りの声が巻き起こっている。これほど馬鹿にされ、それに耐え忍ぶ住民も珍しい。

銅を洗浄した汚染水を、大量に水田用の溝に流して、これまで数年の間、知らぬ存ぜぬでやり過ごしてきた日高金属(本社埼玉県・中国人経営)と環境部の癒着がようやく見えてきた。

日高金属そばの障害者施設の通報で、大量の白濁汚染水垂れ流しの現場で汚染水を採取した住民が、市の環境部職員に届けて検査を依頼したところ、担当者は「日高金属に届けて検査するように指示した」と回答したのだが、そのことを市の定例記者会見の場で朝日新聞千葉支局の堤記者が「市として責任をもって検査すべきではないか」と問い詰められると、なんと「日高に届けてはない、市で保管してある。検査をするかどうか検討したい」と大嘘を認めた。

 

鈴木環境部長と市長の隠蔽工作が発覚した。鈴木は更迭されるのかどうか?住民の監視と追及が不可欠であろう。主権者である住民をこれほど軽視する、傲慢すぎる小役人に腹が立つ。業者との癒着に対して、警察と検察の対応と住民の告訴告発が求められている。

このような事案が、公然とまかり通っているところに、改めて言論の機能の劣化と役人の腐敗が見て取れる。書いている方が悲しい。

 

<信用できない市環境部調査=下流で薄まるで逃げた前例>

日高金属の汚染排水垂れ流し事件は、過去にもあった。有毒排水が判明しても、環境部は「下流にいけば薄まって問題ない」と開き直っている。恐ろしい小役人の存在にあきれるばかりだ。

こうした事態を放置して、議会でも追及さえしていない。共産党でも2議席、公明党も2議席あるのだが、自民党に追随している。連中は昼寝しているか、懐柔されてしまったのか。こちらも恐ろしい。かくして、住民運動をなめ切っている市当局によって、君津郡市と市原市の40万人の水道水は危機にさらされている。

 

<鈴木環境部長は水を買って飲んでいると豪語

健康重視の市民は地下水を利用して、水道水を飲んではいない。現に鈴木環境部長も「私も水を買って飲んでいる」と豪語している。ということは、市の幹部は水道を飲んでいない。君津・木更津・富津の市幹部も、水道水を拒否している可能性が高い。

 

他方で、広域水道の値段が跳ね上がって市民を嘆かせている。議会は水道の値段に関心を抱いているが、肝心の水道水の汚染に無関心なのだ。これを本末転倒という。民度の低さに声も出ない。

 

<千葉大化学者の協力で王水(足尾の鉱毒疑惑)証明へ>

専門家は「銅の洗浄に王水を使用している」と採取した汚染水を見て、即座に判断している。王水とは硫酸・硝酸・塩酸を混ぜた液体を使用すると、銅は完璧に洗浄される。しかし、猛毒だ。「足尾の鉱毒」そのものだと恐れられている。

朝日新聞にお願いしたい。千葉大のしかるべき化学者に依頼して、この汚染水の検査をしてもらいたい。記者の使命だ。

 

<核汚染ごみは原子力マフィアと戦う小出裕章さんに呼びかけ>

核汚染ごみについては、原子力マフィアに対抗して正論を吐いている日本で一番善良な核専門家・小出裕章さんの支援を求めてはどうか。小出さんは、「紙の爆弾」2024年1月号増刊の「季節2023年冬号」に最新の小論を掲載している。

YouTubeにも彼の講演録が載っている。

 

<青木愛・樋高剛両氏も全面的に支援=環境相に直訴へ>

現時点では、国政レベルで青木愛参院議員と千葉12区出馬を目指している樋高剛元衆院議員が、この袖ヶ浦の重大深刻な環境問題に取り組んでいる。埋め立て地には劣化ウラン65トンが保管されている。地震の規模いかんで破壊する危険性がある。首都圏が全滅するだろう。住友化学では対応不能だ。

なお、立憲民主党の小沢一郎と日本共産党議長の志位和夫の関係などから、両党が共闘を組む可能性は高い。実現すれば千葉県政は一変する。袖ヶ浦環境問題は、房総半島の前途がかかっている!

2024年2月15日記(日本記者クラブ会員・反骨ジャーナリスト・政治評論家)