３５冊目
問題解決力を高める ソリューション・フォーカス入門
解決志向のコミュニケーション心理学
著 橋本文隆
カウンセリングやコーチング、人材育成などに利用されている、ソリューション・フォーカスについて書かれた本。
ソリューション・フォーカスとは、原因を追求しないで、問題解決し成功した状態を追求するというもの。原因はわからなくても、結果が得られればいいのであって、無理に理由を引き出す必要はない。
ためになるいい本でした。内容は、前半に問題解決について、ソリューション・フォーカスの説明、後半にソリューション・フォーカスの方法という構成です。
ソリューション・フォーカスの原則がわかりやすく説明されています。できないことよりも、どんなに小さくても出来ていることに注目し、そこから解決するという考え方。このソリューション・フォーカスの考えは、わかりやすい例文のおかげかすんなりと共感できました。
また、コミュニケーションの方法についてもかなりためになると思います。人材コンサルティング会社されている、動機別人材タイプ論が紹介されていて、褒め方等のポイントが書かれていました。こういう目安は嬉しいです。褒め所って大事ですよね。
そして、『相手と自分の関係』もタイプ別に分類。『相手と自分の関係』によって対処法が書かれています。これは理にかなっていて共感しました。良く考えたら『相手と自分の関係』で対処法はかわるのは当たり前か、と納得。対処法も丁寧な説明。
ソリューション・フォーカスは原因ばかり考えて問題解決できない人、コミュニケーション能力の向上、指導や教育にも役に立つ素晴しいスキルに感じました。オススメです。
＜ソリューション・フォーカス入門 より＞
・多くの人は、失敗したときには厳しく原因を追求するのに、成功したときには、しつこく原因追求しません。そうすると、成功から学ぶことができなくなります。ほんの小さな例外であっても、そこに何があるのか徹底して探求することで、隠れた能力や環境などに気づくこともあります。
・正論を相手にぶつけたほうがスッキリするという人もいますが、問題の解決のために会話しているのであれば、ただ正論を言うだけより、ソリューション・フォーカスの方法で会話するほうが、効果的に解決に近づくことができるでしょう。
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