30冊目


FBIアカデミーで教える心理交渉術 どこでも使える究極の技法

著 ハーブ・コーエン   訳 川勝 久



 交渉の方法を学べるという内容。この著者さんが、「ウィン・ウィン」、「ウィン・ルーズ」などの造語を考えたらしい。


 使いたいものから、使いたくないものまで、手段、戦術等を冷蔵庫の値切りから、レーガン元大統領、カーター元大統領など、アメリカとソビエトとの交渉等を例に解説されている。


 出てくる交渉のテクニックは目からウロコが落ちるものばかりでした。時間を利用する、こちらの情報をあいてにあたえない、情に訴える、自分が弱いことを知らせる・演じるなど。


 相手を倒すのではなく「問題を倒す」ことに焦点をあてる。交渉は勝ち負けだけでなく、双方に利益が出る交渉をするというのは好感がもてました。なんというか、それが成立する、可能であるという言葉にちょっと感動。


 交渉の見方が変わったように思います。


<FBIアカデミーで教える心理交渉術 どこでも使える究極の技法より>


・両者はともに欲しいものを手に入れることができる。なぜなら、われわれはそれぞれが、お互いの要望をかなえようと努力しているが、人間はまったく同一の好き嫌いを持っているはずはないのだから。人間には個性があるので、それぞれの要望は成立する。


・力それ自体が目標であってはならない。目標までの輸送機関でなくてはならない。力を、考え得る限りの目標と切り離して考えれば、目標はすばらしく「正しい」ものかもしれないし、ひどく「邪悪な」ものかもしれない。

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