湿気が多く、気圧も変化しやすいこの時期は、何かと体調を崩しがちです。
老若男女問わず、気候の変化に適応できず、思わぬ体調不良に見舞われることもあるでしょう。
先日、教室に通われているTさんが深夜に「明日お休みします」、と連絡をくれました。
改行がずれていて、いつもの丁寧な彼女の文章らしくないなと思い、「何か、ありましたか?」と返信しました。
通常ならば、どなたかからお休みの連絡がきても「分かりました」としか返しません。
それだけ、ただならぬ気配が彼女の文面にはあったのです。
後日分かったことですが、Tさんは急な体調不良に見舞われて救急搬送されていたそうです
強い頭痛と吐き気に襲われ、何時間もそれと闘い、しまいに体が硬直と痙攣を起こしたので、旦那さんに救急車を呼んでもらったと。
ひどい状態だったのに、運ばれた救急病院では吐き気止めを点滴されただけだったそうですが、それでも何とか体調は数日かけて持ち直していったようです。後日別の病院で脳のCTを撮ったけれど、異常所見なしとのことでした。病院では、気圧の変化が関係している可能性があること、飲酒がきっかけになった可能性があると言われたそうです。ちょうどこの日の前後は、台風が来た時でした。
回復基調のTさんからこのような報告をいただいて、私は即座に急性の脳疾患でなければおそらく背骨、それも頸椎と胸椎が捻じれているなと推測しました。激しい吐き気と頭痛に関しては、気圧の影響があると私も考えています。
数日後、整体教室に復帰されたTさんの背骨を早速診察すると、はいやっぱり。
背骨の捻じれを取ること自体は簡単なので、開始前に数分操法を施し、その後実技中のペアワークで5~10分の背骨ケアを行って捻じれた部分を正しました。
Tさんには、「おそらくこれで頭痛も吐き気も治まってくるだろうから、数日様子を見てください」とお伝えしました。
その時はまだ少し吐き気が残る様子だったので、ショックを与えないように、手を触れるか触れないかの限りなくやさしい操法に留めました。それでも背骨は充分に動くんですよ
その日の夜、Tさんから感激のメールが!
「今日は鎮痛剤を飲まずにスッキリ!頭痛ない!吐き気ない!って幸せです」
整体師冥利に尽きます。お役に立てて本当によかった。
木を診る西洋医学、森を診る東洋医学とよく例えられます。
今回のように、薬も、難しい検査も使わずに患者さんの援助ができるのが整体の強みです。
気象・気圧が体に影響する時は、
■背骨の状態を見ること。捻じれがある場合は正すこと。
■交感神経と副交感神経の2つからなる自律神経のオンオフスイッチを正してやること
この2つの治療が基本となります。
頭痛、めまい、吐き気などがスーッと治まるのが実感できます。
教室では、簡単に行えるセルフケアとペアワークで予防と改善を実施しています。