七夕の朝になりました。
雲が多い梅雨空ですが、今夜はどうでしょうか。
この上半期、いろいろな組織や企業のキャリアコンサルティングをしてきましたが、
特に印象深いご相談が多かったのが、中高年と女性のご相談。
なかでも女性の面談ではいろいろなケースがありました。
ヘッドハンティングされて転職したのに、
期待の大きさについて聞けず悩むケースや
介護・育児のある中、少ない収入でどうしていこうか…とお困りのケースや、
周りの人が信用できず、自分の考えは一切隠しながら働いているケース
などなど・・・
多くの女性は、出産や育児、家事、介護をはじめ、男性にはないいろいろなものが、その細い肩にかかっています。
この上半期も、伺った数十人の方々のそれぞれが違ったお悩みをお持ちなのですが、
ケースを越えて気になるのは、モチベーションも自己肯定感も低く働いている人の多いこと。
仕事をするのは当たり前だけど、きちんとこなした仕事は評価してほしいし、
それが出来る自分のことも認めてほしい。
別に、昇進して管理職になったり、リーダ―にならなくたっていいけど、認めてよ!
という気持ちが心の底の方に沈殿。
不満や不安、悩みは、意識していなくても持っている「なりたい自分像」と、現実の格差ですが、
頑張っても手ごたえがなく、評価も無ければ、気力も萎えます。
新しいことに挑戦する意欲も無くなります。
「私なんていくら頑張っても、ムダ。」
「お金のためだけに働いている、と割り切っているが、こんなことでいいの・・・」
「会社にいる時間は、我慢の時間。何も期待していない。」
お話しを伺ううちに、ため息と一緒にそんな言葉がぽつりぽつりと・・・。
つらいよねぇ。
何でそうなっちゃったんだろう・・・と更に伺うと、
ケースを越えて、浮かび上がってくることが多いのが、
周囲との意思疎通、きちんとした相互理解、コミュニケーションの不足でした。
実は、私にもそんな経験があります。
何十年も(!)昔、転勤する上司が、パートで働く私に「後は楽して続けられるように頼んでおいたから!」と言い残して去っていきました。
で、次の上司に頼まれたのが、「午前中は玄関前を掃く」「午後からは来客を取り次ぐ」の2点。「今までのような事務の仕事をやらせてほしい」と頼んだのですが、言われた仕事は、ひたすら紙を切るような、今でいうパワハラ的なことでした。
たぶん、前の上司には、「楽で暇なことはいいこと!」という価値観があったのでしょう。
1か月後におさらばしました。5年以上も勤めていたのに。
引継ぎを受けた上司は「なんか面倒そうなおばちゃんには簡単なことをやらせとけ」とでも思ったのかもしれません。
今考えれば、きちんと上司の考えを聞き、自分の考えも伝えて、不明確なことを無くせば良かった!
今ひとつ踏み込む勇気が無くて、自分の中の悩みの無限ループの中へ・・・
せめてその頃、相談できるキャリアコンサルタントがいたら良かったな、とも思います。
もし、今、悩んでいるのなら、早いうちにお近くのキャリアコンサルタントにお話しくださいね。
無限ループから脱却する何かの手がかりがみえてくるかもしれません。
最近、女性の働き方に関する数冊の興味深い本を読みましたが
その中に経済学者の国保祥子さんの「働く女子のキャリア格差」がありました。
主に、産休育休前後の女性のキャリア形成を中心に書いてありますが、
この中に、上司と部下のコミュニケーションについて書かれていて、興味深く読みました。
女性が管理職になる時にも、本当にためになる視点です。
さらに、「個人の視点から組織の視点に変えて働く(フレームのシフト)ことの重要さ」も、この本の主題のひとつです。
それについてはまたいずれ・・・
静岡県西部の袋井市にある3万坪の可睡ゆりの園。今年もいよいよ今日で閉園です。
一つ一つの花が見事に咲き誇りました。
写真は一昨年のもの。今年の後半は晴天が少なかったですね。