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今日は腎臓を悪くしやすい薬についてお話します
腎臓が悪いときに注意して使う薬とは違うので、ご注意くださいね
薬によって腎臓が悪くなるのは大きく分けて2つの道があります
①腎臓の血流が減ってしまう
②腎臓に炎症を起こしてしまう
では、それぞれの理由を確認してみましょう
①腎臓の血流を減らしてしまう薬について
腎臓は細い血管が毛糸玉みたいに集まったものでしたね
イメージがわかない方は、こちらをご参照ください
動画内の画像を一部ご紹介します
尿をつくる工場はネフロンを呼ばれ、一つの腎臓に約100万個あります
ネフロンのうち、血液から毒素などを取り除く仕事をしているのが糸球体(しきゅうたい)という細い血管のあつまりです
かなり細い血管なので、血圧が低かったり血液量が少なかったりすると虚血になりやすい臓器です
腎臓は酸素がないとすぐ弱ってしまうので、血液が十分量回ってこないと酸欠になり動かなくなっていってしまいます
普段は自己調節で頑張っているんですが、NSAIDsやARB、ACEIなどを服用していると、この自己調節が阻害されてしまい、虚血から腎不全となることがあります
これが①腎臓の血流を減らしてしまう薬です
脱水になると血液量も減るので、下痢や発熱時、食事摂取量が落ちているときは、NSAIDsやARB、ACEIの服用は注意が必要です
尿がいつもと同じくらい出ているか確認しながら服用するのがいいでしょう
心配なら主治医に確認を取るのがお勧めです
他に血液量自体を減らす薬として利尿剤があります
利尿剤も腎臓を悪くしうるんだと頭に入れ、体重が何キロになったら減らすとか、いったん服用をやめるとか、指示をもらっておくのがいいでしょう
②腎臓に炎症を起こす薬について
どの薬も腎臓に炎症を起こす(間質性腎炎)可能性がありますが、頻度が高いとされているのはこちらです
①NSAIDs(25.1%)
②抗腫瘍薬(18.0%)
③抗菌薬
④造影剤
(薬剤性腎障害診療ガイドライン2016より)
NSAIDsはさきほどの血流障害にもでてきましたね
炎症も起こしやすいNo.1でもあると思うと、安易に使うのは怖いですよね
薬局で痛み止めを買って、検査もせず使い続けるのは危険ですよ~
薬は効果があれば副作用もありますが、必要があるからこそ投与されるものです
一概に使ってはだめというのではなく、こういう副作用が起こる可能性を忘れず頭において薬を使うことが大切だと思います
薬を服用している方は、かかりつけ医で定期的に血液検査を受けて副作用の有無を確認してもらってくださいね
日高病院腎臓病教室YouTube
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ありがとうございました
2010年から毎月腎臓病の教室を行っています
遠方の方から
『参加できないけど内容を知りたい』
といわれたのがきっかけでブログをはじめました
一つでもお役に立てたらうれしいぞっと思って書いています
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