去る3/27(日)13:30~17:00、神戸大学にて現代経営学研究所主催、第73回ワークショップが開催されました。
テーマは、「産学連携による『人材マネジメント型企業変革リーダー』の育成」。
神戸大学大学院経営学研究科 平野光俊教授による主旨説明から始まり、「人材マネジメント型企業変革リーダー」の意味説明がありました。
人材マネジメント型企業変革リーダーを起点として経営戦略を構想しようと言うものです。そのためには、どのようにして同リーダーを育成していくのかが研究テーマです。
次に、本日のゲストスピーカーとして、人材マネジメント型企業変革リーダーの手本となる東海バネ工業㈱渡辺良機社長が1時間程度講演をされました。
渡辺社長は2代目社長で、オーナーの遠縁に当たるそうです。社長を引き継いでから、大手と同じ事をしていたのでは将来はないと考え、大手がリスクをとらない領域-多品種微量のオーダー・メイド分野(市場規模1000億程度)を事業領域と定めて、小ロット受注の「多品種微量販売」のビジネスモデルを確立し成功を収めています。
同社は正に、「ブルーオーシャン戦略」を実践しているお手本でもあります。
また、同時に、同社長は「社員尊重の経営」を実践されて、リーダーシップを発揮しています。
ロジックは次のとおり。
●多品種微量生産の実現→納期遵守の徹底→高い社員満足(ES)
つまり、納期を遵守しながら多品種微量生産のビジネスモデルを確立するためには、社員のモチベーションを上げること大事である。そのために社員を大切に思い、社員に幸せになってもらうような仕組みを構築しなければならないと考え実践されました。
渡辺社長のリーダーシップは、
1.組織の方向性を示す決断力(安定収入が得られる大口顧客→小ロット受注で且つ手間のかかるオーダーメイドへ)
2.社員の成長を促す(技術力アップが欠かせない-問いかけて考えさせるなど)
3.社員の仕事に対する意識変革(お客様と供給者はフィフティ・フィフティ→社員が仕事に対して誇りを持つような環境づくり)
実際にお会いしてお話させていただいても、すごく気さくにフレンドリーにお話いただきました。
いわゆる『人たらし』でしょうか?私もすっかりファンになりました。
その他、神戸大学大学院金井壽宏教授、関西大学商学部小野善生准教授、一橋大学大学院守島教授、明治大学野田教授など、この分野の第一人者ばかりの蒼々たるメンバーでした。
非常に有意義な神戸出張でした。