人としてこれは見ておくべき作品だと思います。(゜ρ゜)久しぶりに5点満点中、4.8をつけました。
感想川柳「当たり前 求めているのは ただそれだけ」

予告が気になって観てみました。(゜ρ゜)

59歳のダニエルは、イギリス・ニューカッスルで大工の仕事に就いていたが、心臓の病でドクターストップがかかる。失職した彼は国の援助の手続きを進めようとするが、あまりにもややこしい制度を前に途方に暮れる。そんな中、ダニエルは二人の子供を持つシングルマザーのケイティと出会う…というお話。

これは行政に対するものすごい怒りというか抗議を、静か〜にぶつけてきてる作品ですね( ; ゜Д゜)引退を表明したケン・ローチ監督が、引退を撤回してでも描きたいテーマが見つかった言うだけの事はあります。

やったことないから分からないけど、日本のシステムはあそこまで酷くないですよね?f(^_^;いわゆる失業手当に当たる求職者手当や労働者年金の手続きの複雑さ、職員の徹底したマニュアル対応(´д`|||)申請用紙を出せばいいだけなのに、「ネットで申し込んで下さい」の一点張り。心臓疾患で仕事が出来ないと言ってるのに、就労可能だと判断されて(医者じゃなく医療診断者)年金は停止。不服申し立てをするにも認定人から電話は来ないと始まらないのに、一向にかかってこなくて、こっちから電話しても保留BGMが流れるばかりで繋がらない。(´ 3`)しかも履歴書ちゃんと書かないから罰則で支給停止、面談に遅刻したから罰則で支給停止。じゃあ面倒くさいから全部無しでいいよとホームレスになる人もいるくらい。日本は不正受給とか問題になってますけど、こんな惨めにさせる複雑な手続きになるくらいなら、日本の方がましだと思います。(´д⊂)

年金も求職者手当も手続きを継続するために、なぜか働けないと分かっているのに就職活動しなきゃいけない。(´Д`)何の意味があんの?もちろん優しい職員もいるんですが、マニュアル職員と対立してギスギス(-_-;)

あと寝室税には驚きましたね(;゜∀゜)ググったらなんだよそれ!って抗議したくなる内容でした。

後半のダニエルとケイティのやり取りは胸が張り裂けそうでした。( TДT)ものすごい無力感だったろうなぁ。

ダニエルが書いた不服申し立ての手紙にはグッときました。( ノД`)「権力者には媚びないが、隣人は助ける」「施しはいらない」「敬意ある対応を求める」「人として当たり前の権利を主張しただけ」

これは福祉や行政の仕組みについて学ぼうと思えるきっかけになりますし、見ておくべき作品だと思います。(゜ρ゜)