社会派Dr.Naruのブログ -989ページ目

高齢者の孤独死

最近は色んな角度から医療福祉の報道をしております。




昨日は介護の問題を取り上げておりました。




確かに高齢者の受け入れ先がない!という問題もあります。




かつては長期療養型の病院を作れ作れと助成をし、


有料老人ホームを作れ作れと助成し、


しかしそれらの助成は削減され、


高齢者1人1人に対する助成も削減され、


挙句の果てに療養型病床を減らすという政策まで…




療養型病床というのは高齢者1人につき月にいくらという医療助成をしており、


その金額の中で医療をまかない、


そこからオーバーする分は患者さんの自己負担であったり、


病院側の持ち出しということになる。




ですので合併症を発症しても酷い施設は放置とか…


治療することで助成金の残りが減ってしまうから…




また在宅酸素の方ですとその分すでに余計に掛かるからと受け入れない施設も…




でも何とか病気のお年寄りを受け入れてくれるということで、


常に病院は満杯である…




その病床を削減し訪問診療に移行させようとしている。




確かに1人1人の医療費で考えれば訪問の方が国の負担は減ります。


しかし一般外来との比較をすると約10倍の医療費になります。




お金のこともありますが、


何よりも問題なのは1日当たり何十人という高齢者が孤独死されていることだと思います。




行き場がなく、


介護も削られ、


1人孤独に亡くなっている方が増えてきております。




昨日の報道でも沢山の議員さんたちが


「では財源はどうするんだ!?」


なんて話をしておりました。




簡単です…




議員定数を減らす…


議員の給料を減らす(2500万もいらんだろう…)


特別会計の整理をする…




特別会計も最近はよく報道で見かける言葉になってきましたが、


260兆円とか400兆円とか様々です。




140兆円もばらつきのある数字…


それだけ正確な数字が把握されていないんです。




いかにお役人、官僚、政治家が適当か!?




もちろんこれらのお金は全て国民から徴収されたものです。


もちろん年金も特別会計の財源です…




何百兆という不透明なお金の使い方をして、


年金は払えませんなんて…




それなのに天下りなどに使われたり、


公共事業に使われたり…




関係した官僚、政治家、業者は更に私腹を肥やしていると思うと許せません!




戦後日本を支えてきたお年よりを大切にできず、


これからの未来を担う子供を大切にできない今の国家…




お先は真っ暗ですね…




先日の日経新聞にもこれから円が弱くなり、


外国人ですら賃金が安いということで日本に来なくなるということが書いてありました。




そろそろ日本人の為に頑張りましょうよ!

医療崩壊ネタ

最近、やたらと医療崩壊の報道がされている。


先日、テレビを見ていると、

では対策は?

という質問に対してパネラーが

医者の報酬を上げる!

みたいなことを話していた。


それができないのも現状であることを理解していない。


現在、病院は経営難にあり、

どんどん病院が潰れているようです。


銀行で融資をしている知人が話していました…


診療報酬の引き下げにより病院の収益が減っているため、

給料を上げることなんて絶対できません…


そして患者さんの自己負担も増やされているので、

来院患者数も減ってくる…


もちろん評判の良い病院は生き残っていくと思いますが…


ただ開業医は夜間の診療をしません。


そして中小病院は経営難で夜間の人件費削減のために救急をやりません。


そうすれば大病院の救急外来に負担が掛かって当然である。

となれば患者さんの受け入れができずたらい回しも起きます!


私も救急病院で当直のバイトをした時に、

限界まで患者さんの受け入れをしました。


そしてこれ以上重症が来たら対応できないと思ったときにはお断りしました。

またその病院の規模では対応できないという場合も…


以前、明らかに心筋梗塞の患者さんの受け入れ要請がありました。

しかしその病院では充分な治療、管理ができないために、

救急隊にしかるべき医療機関への搬送の話をしました。


しかし何軒も当たって全て断られてしまったとのことで受け入れをしました。


案の定、心筋梗塞で初期治療は行いましたが、

1分1秒を争う病状で転院先を見つけるのに2時間掛かりました…


合間には容赦なく患者さんは来院されます…


不整脈は出てくるは、病状は益々不安定になるは…


その患者さんの横にずっと付いていたことを思い出します。


また他の病院でも肺炎患者さんの入院先を探すのにやはり2時間…


このような事態は10年前からあったわけです…


そしていよいよとなった最近になって初めて世間が騒ぎ始めました…


最近も患者さんからよく聞かれる言葉で、

「薬漬け」

というのを耳にします。


これもそもそもはメディアが出した言葉…


薬の知識も病気の知識もない人達が…


それによって医療不信をあおり、

さらには医療政策で診療報酬の減額…


国からもメディアからも潰された医療業界…


先日、卒業後から地方の実家に帰られた先輩と話しました。

その先輩は東京で遊んだために私は実家には帰らないと思ったいましたが、

卒後すぐに帰られました。


いま考えると地域医療に貢献しているなぁと関心します。

しかしその先輩も親の跡を継いで有床診療所を経営していましたが、

最近、疲れたから病床は閉鎖しようと思う…

美容系でもやってのんびり生きたいよ…

と話しておりました。


なんとなく気持ちがわかるだけに、

いいんじゃないですか…

と答えてしまいました…


自分が潰れてしまってはどうしようもないですからね…


ほとんどの医者は、

もう精一杯頑張ってきたし、

あとはのんびり生きたいと思うのは当然のことと思います。


病院が医者を酷使しているのではないのです…

ちなみに医者の給料は20年以上変わっていません…


物価も上がりサラリーマンの賃金でさえ引き上げられているのに…

引き受けました!!

先日にブログで書きました、

日本アレルギー学会認定教育施設!!


正式に引き受けることにいたしました。


恥ずかしながら私は専門医の資格を所得しておりませんでしたが、

専門医→指導医

とこれから目指していかないといけないです…


正直、試験を受けるのは面倒だけど、

これからの病院のあり方を考えるとやらねばなりません。


ただ一つの目標ができたので、

ただただ日頃の診療だけで生きていくのよりは遣り甲斐が出てきました!


昨日、テレビで医師不足、医療崩壊についてやっておりました…

そこに例で出ていたのは小児科の先生でした…


小児科や産婦人科は医者が少ないから34時間労働は当たり前!

みたいなことをやっていましたが、

一般病院や大学病院の勤務医は全て同じ労働状況です!


メディアも報道するのなら、

その科だけがそうみたいな内容ではなく、

皆がそうあるということを報道して欲しいものです。


情けないことに今の日本人はメディアの情報が全て的な感じで、

テレビに頼りすぎている感じです…


そして政治家も自分はタレントと勘違いしているのか、

様々な政党のHPを見ると、

誰々がいついつテレビに出ました!!

なんて書いてあります。


あなた方は政治家であってタレントではないのです…

履き違えないで欲しいです…


でもそれに国民も反応するので、

そのような手法を取っているんです…


いうなれば国民を馬鹿にしていること…

そうすれば自分達の知名度が上がると考えているわけです…


ですのでメディアの方は本当に責任持ってやって頂きたい…


結果的に今の医療崩壊の原因の一旦もメディアにあるわけですから…