病気で悩む方が少しでも笑顔の時間を増やせるように努めています。
健康な人には病気で悩む人の気持ちはわかりません。
私も小児喘息でやりたい運動の制限があったり、
怪我で入院し手術を受けたこともありました。
患者さんの立場からの医療を目指して…
現在、お年寄りや病気の方には辛い世の中です。
少しでも支えになりたいと思っております。
ちなみに私は17代目の医者で根っからの医者家系…
人々の支えになることが天命だと思っております。
喘息の新たな治療薬エキシデンサー
久しく気管支喘息治療で新しい薬が出ていなかったのですが、
最近、エキシデンサーといわれる新薬が発売になりました。
こちらは既存治療でコントロールがつかない
重症喘息の患者様が対象となる治療ですが、
今までも生物学的製剤として
ゾレア、ヌーカラ、ファセンラ、デュピクセント、テゼスパイア
という薬剤があり、
分かりやすく言うとヌーカラの長期効果が持続する薬剤です。
ヌーカラは月に1回(4週に1回)の投与間隔ですが、
これが半年に1回になるようです。
難しい話をすると
喘息の炎症の主体となる好酸球という炎症細胞を刺激する
IL-5(インターロイキン5)という物質に対する抗体。
抗IL-5抗体といわれる薬剤で、
これによって好酸球の悪さを抑えるという薬です。
当院でもヌーカラを多くの方に投与してきていたため、
注射の頻度を減らしたいという患者さんには良いかもしれません。
ただ一番の問題は薬の価格が114万円を超えるということです。
3割負担で34万円強です。
もちろん高額療養費の対象になります。
そして東京都の喘息医療券をお持ちの方は6000円の自己負担で受けられ、
昔の大気汚染(公害)制度をお持ちの方は自己負担無く受けられます。
ヌーカラは当院でも今まで45例以上の使用経験がありますので
お忙しい方や遠方からの方には検討してみたいと思います。
新規はハードルが高い印象もありますね…
また好酸球性副鼻腔炎の適応もあるので
どこまで好酸球性副鼻腔炎が良くなるのかも興味はあるところです。
どのような方に使用していくかは現在検討中です。
声が枯れたら鼻を潤す
ゴールデンウィーク前から私も副鼻腔炎を発症しました。
そのため声が枯れてしまい、
患者さんから「お大事に」といわれる始末に…
抗生物質を飲んで治療をして連休中に回復させたのですが、
連休明けからまた少し怪しくなり
治療を少し長くして声は元に戻っています。
それにしても今回の声がれ
今までになく厄介な状態で良くなるのに時間が掛かりました。
セルフB-spotも行ったくらいでした。
それにしてもB-spotがいかに凄い治療かよくわかりました。
処置後から声が出るようになったのです。
しかし翌日にはまた枯れた状態に…
ただ今回新たな気付きになりました。
痰の絡みもひどかったため
何回も鼻に生理食塩水をかけていました。
するとどうでしょう。
声がれがどんどん楽になっていくんです。
今回サイナスミストが直ぐに手に入らなかったため
薬局に行ってドライノーズスプレーを購入。
これは生理食塩水の鼻のスプレーです。
これを診察中にも何度も使い、
鼻水を良く出していると声にも痰の絡んだ咳にも効果的でした。
花粉、黄砂の影響から副鼻腔炎になって
咳や痰の絡みが酷い人が本当に多いのですが、
鼻を潤す工夫についても説明するようにしています。
もちろん鼻うがいも効果的で
特に起床時に鼻から喉、気管支に張り付いた鼻水を取るため
本当に役立っています。
教科書に書いていない医療。
身をもって新たな経験が出来て良かったと思っています。
B-spot治療について思う事
B-spot治療を長年行うことで色々と考えることがあります。
そもそもこの治療法を開発した堀口教授。
実は当院には非常に貴重な国際喘息学会での堀口先生の講演抄録がございます。
非常に古い書物なのでそうそう図書館でも見かけないものと思います。
ここに書かれている内容で、
400例近い剖検患者さんを調べると100%上咽頭炎があったということ。
そしてその8割はB-spotをやった方がよい程度の上咽頭炎があったということ。
当院ではB-spotを希望される方のほぼ全員の副鼻腔CTを確認しております。
すると程度は様々ですが100%副鼻腔に所見があります。
それで考えると100%の人が副鼻腔炎を持っている。
そしてその一部が治療を必要とするレベルと考えらます。
B-spot治療をすると喘息が治るという記述。
確かに鼻を良くすると喘息は良くなります。
B-spot治療はどんな病気も治すと堀口教授は話していたようですが、
確かに病気の原因は炎症です。
動脈硬化でも血管内の炎症。
喘息は鼻や気管支の炎症。
膠原病、リウマチも炎症性疾患。
IgA腎症も上気道炎症。
私自身これらの炎症を引き起こす炎症性物質はどこから産生されているのか疑問でした。
しかし最近治療を続けることで
炎症の始まりは副鼻腔にあるのではと考えるようになりました。
実際にB-spot治療をしているリウマチ患者さんの血液検査結果が良くなっていたり…
扁桃腺肥大がある方の扁桃腺も小さくなったり…
では癌はどう考えるか…
人間は必ず癌細胞を産生すると言われています。
そして自分の免疫細胞が癌細胞を殺していると言われています。
だから免疫療法という治療も存在しています。
癌細胞の発育のスピードと殺すスピードが同じまたは上回れば癌は死滅します。
しかし免疫細胞の働きが弱いと癌は発育します。
慢性的に副鼻腔炎や上咽頭炎があると、
本来なら癌細胞をやっつけてくれる免疫細胞が
副鼻腔や上咽頭の炎症を落ち着かせるために働いて、
退治して欲しい癌細胞を退治できなくなっているのではないか…
そう考えることも出来るでしょう。
実際に癌が小さくなった症例や消失した極めて早期の癌症例もありますが、
やや進行していた癌を抑えることは出来ていません。
免疫細胞たちを本来行くべきところに行かせるという考え方をすると、
本当は皆B-spotをした方が良いのではと考えてしまいます。
但し痛くなければですよね…
現在の理屈は鼻の迷走神経を刺激することで
迷走神経による抗炎症効果を狙うということです。
これもあると思います。
でも自分の説もあながち間違っていないのではと考えますね…
実は堀口教授が話していたように
どんな病気でも治す可能性がある治療ではないかと考えております。