病気で悩む方が少しでも笑顔の時間を増やせるように努めています。
健康な人には病気で悩む人の気持ちはわかりません。
私も小児喘息でやりたい運動の制限があったり、
怪我で入院し手術を受けたこともありました。
患者さんの立場からの医療を目指して…
現在、お年寄りや病気の方には辛い世の中です。
少しでも支えになりたいと思っております。
ちなみに私は17代目の医者で根っからの医者家系…
人々の支えになることが天命だと思っております。
ドライノーズスプレー
先日も鼻を潤すことについて書きました。
その時にもドライノーズスプレーについて書きましたが、
最近、私も使用していてこれが良いことに気付きました。
私自身、鼻炎と軽症の副鼻腔炎があり、
ゴールデンウイーク辺りには調子を崩して声もガラガラになったりしていましたが、
まず副鼻腔炎治療により鼻の通りが改善され、
今までは血管収縮薬を結構使うことが多かったのですが、
痰がらみ、後鼻漏に対してドライノーズスプレーを続けていたら
本当に調子が良く血管収縮薬の点鼻をほとんど使わなくなりました。
確かに後鼻漏の方には鼻うがいを勧める先生は多く、
私自身も鼻うがいをすると良いような事はお話ししていました。
ただ鼻うがいは朝や夜にやるだけで日中やる方はほぼいらっしゃらないと思います。
そこで役に立つのがドライノーズスプレーだと思いました。
鼻うがいをすると確かに鼻に溜まった鼻汁が取れたり、
一時的に後鼻漏がすっきりします。
しかし後鼻漏は産生され続けているので
こまめに鼻うがいをしていないと一日中スッキリはしないと思います。
そこでドライノーズスプレーを何回も使うとスッキリすることに気付きました。
中身はただの生理食塩水なので
頻回に使ってもあまり影響はありません。
多少は塩分を摂ったことになるかな程度です。
1日1本使ったとしても0.2g未満です。
後鼻漏が酷い方は軽症副鼻腔炎であることも多いので、
副鼻腔炎治療を行い
鼻がすっきりしたところでドライノーズスプレーを使うと
後鼻漏が減ると思います。
もちろん以前からも書いているようにドライアイも良くないので
ドライアイ対策も一緒にすることもお勧めします。
近くの薬局で売り切れないかの心配をしています…
アスリートの喘息管理
本日、とある競技の選手が喘息コントロール目的というか
長引く咳の治療目的で来院されました。
今までは特にドーピング検査の対象となる選手ではなかったようですが、
今度国際大会があり、
そこではドーピング検査があるようで当院に相談にいらっしゃいました。
喘息薬や鎮咳剤などには禁止薬物があるため
この知識は我々に求められます。
実際に呼吸器内科医でスポーツドクターの資格を持つ者は少なく、
私は資格も持ち実際に選手にも研修を行ったりしているので
頼られることは本当にありがたいです。
気管支喘息で用いられるβ2刺激薬という気管支拡張剤は
筋肉増強作用があるため禁止薬物の対象となるものとならないものがあります。
吸入薬で言うと合剤のアドエア、レルベア、テリルジー、シムビコートは大丈夫ですが
エナジア、アテキュラは禁止薬物となっております。
発作治療に用いるサルタノールは大丈夫ですが
メプチンエアーは禁止薬物でホクナリンテープも禁止となっております。
勿論、内服のメプチン、スピロペントは禁止薬物です。
また鎮咳剤のフスコデやカフコデに含まれる
dl-メチルエフェドリン塩酸塩という物質も禁止薬物で、
実はこの成分は多くの市販の感冒薬、咳止めに含まれているので、
気軽に風邪薬を薬局で購入することもできない状況です。
漢方薬も生薬の麻黄はエフェドリンと同じ扱いなので禁止薬物となります。
もちろん治療においてどうしても欠かせない薬である場合は
申請をすると治療を継続して競技が可能な場合もありますが、
この申請手続きは本当に大変でかなり時間の余裕を持って頂かないといけなくなります。
今まで当院に来院されたアスリートの方々でこれらの申請が必要となった方は
幸いいらっしゃいませんでした。
ここなら申請が必要ない薬剤でコントロールしてくれるかもしれない
そのようなお話しを聞かれていらしたそうです。
本当にありがたいお話です。
今回の患者さんは団体競技に参加されているので
万が一この方が失格となるとチーム全体が失格になるため
我々医師は本当に慎重な対応が必要となります。
検査を進め原因も判明したので大会に参加するまでにしっかりコントロールできそうです。
先日、講演会で大学病院の呼吸器内科の先生とご一緒しましたが、
その先生も細かいところまでは知らず
一度禁止薬物表を確認しないとと話していました。
競技でよりよいパフォーマンスが出来るよう私も頑張りたいと思います。
それにしても何故トップアスリートの方は
自分の喘息のコントロールが不十分だから苦しいと考えず、
自分の努力が足りないから苦しくなって競技ができないと考えるのか…
同じことを何人の方からも聞いておりました。
本当に自分に対する甘えが無いのでしょうね…
喘息の新たな治療薬エキシデンサー
久しく気管支喘息治療で新しい薬が出ていなかったのですが、
最近、エキシデンサーといわれる新薬が発売になりました。
こちらは既存治療でコントロールがつかない
重症喘息の患者様が対象となる治療ですが、
今までも生物学的製剤として
ゾレア、ヌーカラ、ファセンラ、デュピクセント、テゼスパイア
という薬剤があり、
分かりやすく言うとヌーカラの長期効果が持続する薬剤です。
ヌーカラは月に1回(4週に1回)の投与間隔ですが、
これが半年に1回になるようです。
難しい話をすると
喘息の炎症の主体となる好酸球という炎症細胞を刺激する
IL-5(インターロイキン5)という物質に対する抗体。
抗IL-5抗体といわれる薬剤で、
これによって好酸球の悪さを抑えるという薬です。
当院でもヌーカラを多くの方に投与してきていたため、
注射の頻度を減らしたいという患者さんには良いかもしれません。
ただ一番の問題は薬の価格が114万円を超えるということです。
3割負担で34万円強です。
もちろん高額療養費の対象になります。
そして東京都の喘息医療券をお持ちの方は6000円の自己負担で受けられ、
昔の大気汚染(公害)制度をお持ちの方は自己負担無く受けられます。
ヌーカラは当院でも今まで45例以上の使用経験がありますので
お忙しい方や遠方からの方には検討してみたいと思います。
新規はハードルが高い印象もありますね…
また好酸球性副鼻腔炎の適応もあるので
どこまで好酸球性副鼻腔炎が良くなるのかも興味はあるところです。
どのような方に使用していくかは現在検討中です。