夕飯を食べ終わると、あくびをし始めた小僧
「お子様ランチと違う」だの、「旗がない」だのとブーブー言ってたくせに
パパにケチャップでニコニコマーク描いて貰ったら
「なんかウマそう！」
なんて、目キラキラさせて
「これオムライスと違うけどスゲー美味い」
なんて言ってリスみたいにほっぺた膨らましながら、結局全部平らげた
お腹満たされたら、大人だって眠くなるもんな
フッ…可愛いもんだ
「片付けは自分がやります」
という彼の申し出は断った。早く帰ってゆっくり寝かせてやりたいだろう
「本当にすみません。卵を台無しにしちゃった上にごちそうにまでなって。片付けもしないで」
「いやいや、久しぶりに賑やかな夕食で楽しかったです」
自宅で人と食事したのなんて、本当に久しぶりで。2人とも美味そうに食べてくれたし、それだけで満足、満足
今日のお昼寝は、少し眠れたようだったけど、やっぱまだ緊張してんだろうな
背中に背負われたら、ヤツはもう目がトロンとして今にも眠ってしまいそうだ
見送りは玄関までのつもりだったけど、思い直して上着を２枚手に取った
「煙草買いに行くついでに、そこまで送ります」
もう少しだけ、一緒にいたいな…なんて
背中にピッタリくっついて、すっかり大人しくなったヤツに上着を1枚かける
「外、寒くなってきましたね」
風邪ひいてお休みされたら、パパが困るもんな
背中にある眠たそうな顔を見つめる
彼の優しい眼差しにキュンとして
今度はそれが俺に移ってくる予感に
ドキドキする
目が合って
「…ありがとうございます」
はにかんだような笑顔でそう言って、目を逸らす彼に、またキュンとする
なんか俺…中学生位まで若返ってるかも、なーんて思ったりして
ハハッ…中学生は言い過ぎか……
ほっとけ
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ニコちゃんマークのオムライス❣️
お皿を持ってるのは…そう、このバングル…
剛ちゃんのパパさんです
