今や旧聞に属する言葉であり、尚且つ今なお時に触れ

話題になる「働き方改革」という言葉を耳にすると

私は条件反射のように、自動車セールスマンの時代を

思い出します。

 

一年365日の内、盆と正月の数日を除いた約360日

私は仕事を営業をしていました。それも朝7時過ぎには

営業所に出勤し帰宅は早くて夜十時。ほとんどの日が

日付が変わる頃に帰っていました。

当時住んでいた団地の近隣の奥さんたちが噂していたそうです。

「近藤さんの奥さんはかわいそうにあんなに若くして

未亡人なんやてな」

そらそうです。近隣の人たちは私を見かけることは全く

ないのですから。

当時、私の仕事ぶりを見ていた同僚たちが言いました。

「近藤さんの給料は時給で言うたら高校生のバイトより

少ないんちゃう」

 

こんなことを思い出しながら

「なんであんなに夢中になって仕事したんやろ?

出世したいから?違うなあ。おカネをいっぱい稼ぎたいから?

ピンとこないなあ、車をたくさん売ってもそんなに給料が

増えるわけでもないし」

 

今、思います。それは「己を納得させるため」だったと。

営業だけではありませんが、仕事の中で「自身の出来高」が

如実に表れる職種は他にはないですね。

 

「己です」要は。「働き方」は「己です」