カラオケ店への派遣の話(人騒がせな客) | 日雇い派遣M男のあたふた日記

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先日の話だ。その日は遅出の日で、17時出勤だった。平日だったこともあってか、特に目立った出来事もなく、平穏な時間が流れていた。しかし、その静けさは突然の騒動によって破られた。

 

午後10時頃、一人の男性客が店内に入ってきた。40代後半くらいのその男性は、酔っ払っている様子で、足元がふらついていた。受付で部屋の予約をすると、スタッフの対応にも大声で応じ、周囲の注目を集めていた。その時点で少し不安を感じたが、他の客に迷惑をかけないよう、できるだけ丁寧に対応した。

 

部屋に案内すると、男性は一人で歌い始めた。最初は普通に歌っているようだったが、突如、何だかわからぬ言葉で叫びはじめた。隣の部屋のお客さんからクレームが入ったため、私は対応することにした。

 

部屋に入ると、男性はソファに横たわって、完全に意識を失っているようだった。酔っ払いが原因でトラブルになることは時々あるが、ここまでひどいのは初めてだった。まずは男性を起こそうと試みたが、全く反応がない。店長に報告し、対応を相談することにした。

 

店長はすぐに男性の連絡先を確認しようとしたがわからない。警察に連絡することを決め、しばらくして警察官が到着した。警察官が到着すると、男性はようやく目を覚ましたが、酔いが覚めたわけではなく、警察を呼んだことに怒鳴り声を上げ始めた。店内の他のお客さんも驚いて見守る中、警察官がなんとか男性を外に連れ出してくれた。

 

この一連の騒動で、他のお客さんにも迷惑をかけてしまい、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだった。警察官が男性を連れて行った後、店内が落ち着きを取り戻し、私もようやく一息つくことができた。その時、先ほどの騒動を見ていたある若い女性のお客さんが、私に話しかけてきた。

 

「大変でしたね。お疲れ様です。」と優しい言葉をかけてくれた。その一言で、疲れが少し和らいだ気がした。そして、その女性が続けて、「私も昔、カラオケ店でアルバイトしてたんだけど、似たようなことがあったの。だから気持ち、すごくわかるよ。」と言ってくれた。彼女の言葉には、私への共感と労いが込められていて、本当に救われる思いだった。

 

今回の騒動は確かに大変だったが、こうした経験を通じて、カラオケ店での仕事の難しさを改めて実感した。しかし、頑張っているところを、お客さんが見ていて、声をかけてくれたというのは、大変うれしかった。

 

しかし、やはり平凡な1日を望むという気持ちは大きい。いつものように、まぶしく、少し暑くなった朝の陽ざしを浴びながら、へとへとな体を押して帰った。