二(上)
村の朝市場の人は多くなく
3,4軒で競い合っている状態で
多い時で売れて7,80斤(1斤600g)、少ないときは
朝からビレッジが開かれない。
多く売るために、母は足を棒になるまで
人がいなくなるまで待ってからテントを畳むのだった。
母は気落ちすることなく、たくさんのみかんを売るため
手を変え品を変え始めた。
前回のビレッジフェアではねぎやにんにく、パクチーを
買った。母は家で植えたねぎとパクチーを35斤
(1斤600g)を綺麗に洗って小分けにした。
みかんをたくさん買ってくれたり、または値段交渉を
してくる客には母はいくつかの小葱とパクチーをおまけで
渡し、さらに芹菜、またはさとうきびをつけた。
客は当然喜び、値下げを依頼しては来ない。
客が野菜を買いに行く手間を省き、割に合っていた。
だんだんと客が増えてきた。
このみかんを売って野菜をつける方法はすぐさま
同業者が真似をした。
村の市で少し売った後、母は売れた量が少ないと感じ、
隔週で別の村にも売りに出かけた。
そこは人の流れが多く、よく売れるはずだった。
この方法を母は父に伝えると、父は黙ったあとで
一言こういった。「母さんにさらに苦労をかけるな」
家から7キロの道のりは道が凸凹。
トラクターのみが唯一の交通用具で、しかし通常はなかなか
乗ることができない。
母はいつも歩いては休み、歩いては休み100斤近いテントを
抱えて、片道3時間かけて村まででかける。
私は綺麗に洗った肥料袋を背負い、母が背負うみかんの
重量を減らした。母は私に負担をかけることを気にかけて
毎回家で分別が終わった後、自分で何度も測った。
「重くない?重くない?」
母は繰り返し尋ね、私に背負わせて数歩歩かせ
やっと安心し、袋を閉めていた。
つづく
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何以为家 秦湘