朝の電話
月曜日の朝。 ちょと天気は悪いけど、週の始まりであり、「今週も頑張るぞ!」とか思ってみたり。
そんな清々しい朝にですね、鳴るんですよ、電話が。
前にも言った事があると思いますが、朝っぱらに僕の携帯がなるとかホント有り得ない。どれぐらい有り得ないっていうとマジ有り得ない。
だって、こんなタイミングの電話って、総じてロクでもない電話なんですもん。
でさ、嫌々ながらも携帯を手に取りディスプレイを見れば
社長
の二文字が。
おっと、コイツはいい電話だ。
社長も結構おかしな所はあるが、そんなのウチの会社のデフォルトだし、社長からの電話で変な内容はあれど、嫌な内容は無い。
万が一にも社長が見た時の為に、これぐらい褒めさせてくれ。
気を取り直し、電話にでました。
で、開口一番社長が元気よく
「あ、三龍君、僕今日からタイに行くから、その間に僕がやってるネット関係やってよ、その資料と、他にも渡す物あるから大きめの鞄持って成田空港まできて」
「………ハイ……」
それに対する僕の答えは、非常に力が感じられない物でした。
で、結局心身共に社長の奴隷な三龍さんは、さっさと出かける準備を整えて出立。 学徒出陣ぐらいの勇ましさで出立。
~電車に揺られ揺られて約二時間~
眠い目を擦り、やたらと閑散としてきた窓の外を眺めながら、降りる駅まで後僅か。 むしろ次ぎの駅。
なんて時に、大量にヤンキーが乗ってきた。 もうヤンキーの大量発生。
なんだか高校時代の僕等に似て、実に頭が悪そうでした。 で、頭の中では 「どうしようどうしよう、突然コイツ等が暴徒化して僕を襲ってくるかもしれない。 ヤバイヤバイ、カツアゲとかされたらどうしよう…。 最近の高校生は皆ナイフとか持っているに違いない、犯罪の低年齢化な感じでブスッ! と行かれるかも知れない。 むしろ僕が逝くかも知れない」 とかの妄想に囚われていたんですが、なんか良く見てみると、最近のヤンキーってアレじゃないですか、なんか皆オシャレイズムな感じで、別にパンチパーマとかかけて無いし、指輪の代わりにメリケンサックを付けている奴も居ない。 顔にナイフとかで切られた傷も無い。
なんだ、別にナチュラルハイスクール程ヤバくないじゃん。 ちなみに、上に挙げた例は全部ナチュラルハイスクールに居ました。 あそこが如何に狂っていたかが解ります。
しかも、彼らヤンキー集団も大声で話したりとか、デカイ態度で座るだけで、別に車内で煙草やシンナーを吸い始める事無く、至って平和に過ごせました。
なんだ、こんなもんか。
で、平和に目的の駅で降り、まずは社長が宿泊しているホテルまで向かいます。
そこで落ち合うみたいです。
特に問題も無く落ち合え、丁度お昼時でしたんで、そのままホテルのバイキングをご馳走になる事になり、「今度はいつこんないい物が食えるか解らん」と言う、非常に卑しい精神でガツガツ食った後、空港へと向かいました。
ホテルから直通バスが出てるんですが、そこに乗りながら成田国際空港まで向うんですが、途中で検問があるんですよ。
そこで、パスポートや身分証明証を提示するんですが、生憎と僕は身分証明証を持ち歩かないんですよ。
海外なんてビタイチ行った事も無いので、パスポートのパの字も持って居ない。
やべぇなぁ…とか思っていると、警備員がやって着て、身分証明証の提示を求めてくる。
もう色々諦めた僕は
「そんな物無い!」
と言ってしまい、もう少しで何処かに拉致されるかとも思ったんですが、社長が「自分の連れだ」と言ってくれたので変な部屋に収監されずに住みました。
そして、バスが再び発進し始めると社長が
「こんなにセキュリティ低くて大丈夫なのかな? ここでさっきの警備員が『絶対に駄目です!』とか言ったら面白かったのに」
「いや、面白くないですよ」
「だってさ、ここから一人でトボトボ歩いて帰る三龍君の背中見てたら、相当笑えるでしょ」
鬼か。
しかし、ハムスターハートの僕がそんな大それた事を、面と向って言える訳も無く、ただ曖昧に笑って誤魔化すしかありませんでした。
そんなブロークンハートな僕は、涙が零れない様に、上を向いて飛び立つ飛行機を眺めていました。
ちなみに、本当に行ってきたので↓の写真を貼っときます。
なんかLos Angelesとか書いてあった。
今度タイニに行くときは、是非連れて行ってもらいたいもんです。
