




不慣れな大阪。時間もあまりない中での昼飯。
でも、うどんやたこ焼きというのも、何だか味気ないような・・・。
さりとて、わざわざ在阪の友人に連絡すれば、おそらく大ごとになりそうなので、1人でソリューション。
仕方なく、駅上の伊勢丹に行って、レストラン街を物色。
待ち時間なしで入れる店、というのがあまりなかったので仕方がなく、「吉兆」ののれんをくぐりました。
暗めの照明。
近くのテーブルでは、ネイティブではない日本語をしゃべる女性と、中小企業の社長風中年が意味不明な会話を交わしています。
これはえらい店に入ってもうたな。アジャパーや。
さっさと食って、とっとと出ようと思い、早く出てきそうな「ひょうたん弁当」なるものを注文。

すると、いっちょまえに、まず造りが登場。
鯛はさすがに天然ではないでしょうが、それにしても臭みが少なく、身の締りもしっかりしていて、結構食えます。スミイカも、悪くありません。

続いて、なんとお椀も出てきました。
タネは、白魚しんじょう。
吸い地は、濃い。東京の多くの店より、味がついています。でも、出汁はまあ、それなり。

これが、ひょうたん弁当。

4重構造になっていて、中からこんなんが出てきます。

八寸風、焼き物、揚げ物、炊き合わせ、一通り網羅しています。
結構、食いであり。
思いがけず、おかずがいっぱいなので、酒が欲しくなりました。
鴨ロースなんかはデパ地下っぽい味ですが、不味くはありません。

豆ごはんは、おかわり自由だそうで。
私は1杯だけでやめておいたところ、なんと4人の女中さんから「おかわりしないんですか?」と聞かれました。
大阪人気質からいうと、吉兆の豆ごはんがタダなのにおかわりしないというのは、ありえないことなのでしょう。
食の細い自分を、恥じるばかりです。

それなりの果物を使ったデザートが出てきて、しめて5250円は高いか安いか。
ランチ利用なので口は慎みます。
大阪駅で食事する場所が思い当たらない場合に、やむにやまれず利用する分には、そんなに腹が立たない店です。