真冬の鎌倉イタリアン | 御食事手帖

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主に東京と湘南で食べ歩き、でも美食のためならどこへでも旅するブログ

湘南界隈、国道134号線の問題は渋滞です。
夏場の週末、江の島から東方向に車を乗り入れるのは愚かな行為。
ガソリンと時間の無駄遣いです。

134号線が道路として正常に機能するのは、おそらく2月くらいなものでしょうか。
他の時期は、沿道の飲食店に予約を入れても、時間通りに着けるかどうかあやしいものです。
渋滞にはまる危険を冒してまで、食べに行きたい店はあまりない、というのは別の問題として・・・。

さて、観光客の少ない2月の鎌倉。
それでも由比ヶ浜のイタリアン「イル・ビッライオ」は賑わっていました。
地元率が高いのが強みでしょうか。

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前菜は、豚フィレといろいろ野菜のテリーヌを注文。
あまり人気がないとのことですが、実によく出来ています。
パサつかないよう火通しされたフィレはさっぱりしていますが、周囲のラルドが適度な重さをつけ、バランスをとっています。
おくら、パプリカ、ポロネギ、ブロッコリーと、様々な味の野菜を、品の良いブロードのジュレがつないでいます。
暑さに参った夏、テラスで、キンと冷えたロゼといっしょに、2枚くらいガツガツと食うのもいいでしょう。

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こちらは人気の温前菜、白子のフリット。
むしろこっちの方が他店でも食えそうな味です。普通においしいけど。

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パスタがわりに、「いろいろ野菜のリボリータ」。
白いんげん豆を愛してやまない身として、リボリータやガルビュールは、メニューにあれば頼まずにはいられません。
ここのは、結構ちゃんとトスカーナっぽい。出汁にコクがあり、野菜のうまみが上手に溶け込んでいます。重さと濃度の点で、本場志向。
これもあまり人気がないそうですが、お店に行く方、ぜひ注文してみてください。

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パスタは奮発して、三重県産伊勢海老のペスカトーレを注文。パスタはバベッテです。
伊勢海老は小ぶり。身が目的ではないでしょう。エキスの方は、十分活かされています。
アドリア海仕込みのシェフの腕が、いかんなく発揮されている一皿。
写真はこれで半量です。


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メインはひな鳥の丸ごとロースト。
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腹には、茸のリゾットが詰まっています。

こんがり焼けたひな鳥は、万人受けがするシンプルな味わい。
ただ、ソースがない分、リゾットはもっと濃厚でも良かったでしょうか。

これだけ食って、1人5000円ほどですから、本当に恐れ入ります。
軽薄で高いだけの店が多い134号線沿線ですが、ここはスタッフ3人とも矜持をもって仕事をしています。
夏場は渋滞と予約困難の2重苦でしょう。
今から心配しています。