




流行りの肉系イタリアン。肉特集の雑誌や本で良く紹介されていますね。
どの程度のものかと思って、出掛けてみました。
ちなみに、予約時にワインの持ち込みの可否を聞くと、「持ち込み料、4000円いただきます」とのお返事。強気ですよね。あえなく諦めました。
地下に降りた店内は、良くあるその辺のトラットリアといった雰囲気。
まさか客単価1万5千円超のお店とは思いもよりませんでした。
料理は、肉の産地や部位を選ぶだけで、あとはお任せのコース料理が出てくるシステム。
北海道産なら安め、松坂牛なら高め、という当たり前の設定です。
池田牛のイチボ150グラムで7800円くらいだったかのコースを選択。
その前に、まず驚くのが国産生ビール。
普通の店なら小グラスのサイズですが、これで800円近くとります。高級ホテルのバー並で驚きました。
さて、料理。前菜として、まずハム類の盛り合わせ。
クラテッロの説明で、「イタリアで一番おいしい生ハム」と説明していましたが、別に普通のクラテッロでした。
「スペインで一番おいしい生ハムと食べ比べてみませんか?」との甘い誘いに乗ってしまい、ハモンイベリコも食べてしまいました。あるいはこれが高額支払いの元凶かもしれません。
続いて、スモークサーモンやホタテなどの小皿前菜がわらわらと出てきました。
シンプルで手間のかからないツマミ類、といった感じで、味も悪くないものの、料金とは見合わないと思います。
パスタは、各自1種類ずつ選択できて、半々で盛りつけてもくれます。
大きなサマートリュフを見せつけられたので、トリュフ入りリゾットとパスタを注文。
しかし、これが実に少ない量。ほとんど3口くらいで食べ終わってしまいます。
ステーキ屋ではなくイタリアンですから、もうちょっと食べさせてほしいところ。
ウリの肉は、表面をかなり焦がしている感じながら、中はしっとりとしたピンク色。きれいに焼けています。
池田牛というのは、イチボでもサシが入り過ぎず、重くありません。ただ、熟成の香りは弱めです。このステーキを比較考察するならば、焼き方は湯島の「平」が上で、熟成具合は六本木の「祥瑞」が勝り、総合的には「カルネヤ」に圧倒されています。
小売の倍以上もする1万円超のワインを1本飲んで、1人2万円は高いか安いか。
イタリアンですが、残念ながらサービスには温かみも明るさも感じませんでした。
「また来たい」というモチベーションがわかない食後感と相成りました。