ラシェット・ブランシュ 白金高輪 | 御食事手帖

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主に東京と湘南で食べ歩き、でも美食のためならどこへでも旅するブログ

★★★★☆
日本人にとって、フランス語の発音はなかな難しいものがあります。
そのフランス語をカタカナ表記にする場合、これまたいろいろと難しい問題があります。

「ラシエット」なのか、「ラシェット」なのか。
「ブロンシュ」なのか、「ブランシュ」なのか。

この店は、ネーミングで完全に損をしていると思います。
ネット時代は、簡潔明瞭な名前が有利。
和食屋に漢字1~2文字の店が多いのは、検索しやすさを考えてのことでしょう。

さて、フランスの店ならごく一般的な名前(「白い皿」の意)のこの店、店名はともかく料理とコストは抜群に良いです。

シェフは、三田の名店「コートドール」出身。
派手さや斬新さはないものの、基本に忠実な正統派です。
前菜は2~3千円台、メインもせいぜい4000円までです。
アラカルトで2皿食べたら十分な量ですから、デザートを頼んでも1万円以下でおさまります。

わたし的には1週間ぶりの外食ということで、昼から飲みました。

前菜は、オマールエビ。普段よりはエビが小さめで、ブリブリ感に乏しかったのが残念でしたが、トマトのクリームソースはなかなかの味。付け合わせにズッキーニと枝豆という取り合わせも面白い。

メインは、フランス産の小鳩を選びました。
ソースがもうちょっときれいにミロワ(照り出し)されていると見た目が良いのですが、それはともかく味の方は申し分ありません。
皮目は程よく火が通りつつ、肉は生々しい焼き加減で、ナイフを入れると血が滲みます。
ソースと混然となると、何ともいえない風味を醸し出します。
1羽分ですから量もたっぷり。骨の周りを手づかみでムシャムシャやると、人間としての本能が満たされるような気がします。

四の橋という立地なので、接待には不向きですが、プライベートでちょいちょいうかがいたい一軒です。