私のオットはよく言う。
「人生はゲームだ」と。
私も同じに思っている。
私は駆け引きが好きなのだ。
だから、正直に言えば
「まったくウソをつかない人」はおもしろくない。
水清ければ魚棲まず
適度なよどみがないと、釣りの駆け引きを楽しめないじゃないか。
そして、魚の立場になったら、綺麗すぎる水など、エサがないじゃないか。
隠れる場所がないじゃないか。
だから、世はいい具合にきれいで、いい具合に汚れているのがちょうどいい。
あまり綺麗すぎれば、一点の汚れも許せなくなる。
汚れすぎては人としての感覚がただ鈍る。
絶妙な塩梅がこの世を生きるうまいやり方だ。
ただ、ここまでくるのにはものすごく恥をかいたなあ。
悔しい思いもたくさんしたし、今でも思い出すとはらわたが煮えくり返ることもあるが、まああのいろいろなことがあったから、
なんとかかんとかここまで来れたと思っている。
なのでそれはもういいや。
いい経験であった。
それにしたって長かったような、あっという間だったような……。
今はまだゲームの途中だ。
私のゲームはなかなかおもしろい。
例えば、
編集者からの電話に出るか出ないか、
留守番電話のふりをするか、正直に話すか、
もしくはさばを読むか(笑)、
その時々の選択肢で、
後の運命が大きく変わる。
明日はどんな選択をしようか。
そうだ、洗濯洗剤がなかったのだ
買って来ねば