今日で半年…


3.11の東日本大震災から


半年…





宮城最大震度7の大地震

三陸を壊滅させた大津波



ライフラインが完全に遮断され

親しい人達と連絡が取れないもどかしさ


後に知らされた友人知人の訃報


自宅マンションのエントランスは
未だに壊れたままだし


近所の実家も大規模半壊


食料を探す事なんて初めてだったし

お腹を空かせた若い子達にやっとの思いで手に入れた食料を分けてあげる自分がいたなんて

信じられない発見だった




まさか

そんな自分がいたなんて自分でも驚きだ






強い余震が続き

恐怖で心的外傷になっちゃったし

昨年までずっと通っていたクレインの馬達の死は本当に悲しくて今でも泣けるし



愛猫の陣之介との別れ



暑い夏どこに行っても微冷房で熱中症になりそうで

そんな中のみんなからの励まし


薬が手放せないくらいひどい発作


でも

生きてること…大事なこと…命と祈り…




恐ろしかった…恐怖に震えた…寒かった…まだ帰らない夫を待ちながら…連絡が取れない気仙沼の夫の両親を心配しながら…その心配のあまりパニックになりそうなアタシを
無理に外に連れ出し
手をギュッと握って散歩に連れ出した弟…

真っ暗で何の音もしない見慣れた街…

アタシ達姉弟が育った街…

時折感じる地鳴り
その後で大きく揺れる街…

弟と手を繋いで涙が流れて…

弟が
「見ろよ~電機ねぇと夜空ってこんな明るいんだなぁ…星…マジ綺麗だな…仙台の夜空も満更捨てたもんじゃねぇなぁ」

そう言って…

「気仙沼は大丈夫だよ、おじさんとおばさんはちゃんと生きてる…」


白い息と一緒に
弟の口からそんな言葉が出た…。

コイツもいつの間にかでかい男になって、もう一児の父親なのにいつまでもヘタレな姉ちゃんのお守りしてアタシ情けないなあなんて感じて…

あの日の事は
何一つ忘れない


絶対に
忘れない


忘れちゃいけない



不気味なくらい綺麗な夜空も

満天の星も

弟の手の感触も温かさも
夫との再会も

両親の強さも

陣之介の温もりもその命の重さも

愛馬、和の存在の大きさも

何日か経ってようやく気仙沼の夫の両親の声を聞いた時に溢れた涙も


サヨナラしなければならなかった
たくさんの命達も…


哀しさも悔しさもいっぱいあって

アタシ本当はいっぱい泣いた

涙が枯れるんじゃないかって思うくらい泣いた


お腹減っても
スープだけで過ごした日もあったし

夫や弟とみんなで
カップ麺を少しずつ分けあった


そんな日が1週間くらい続いた…



体力があるうちに
誰かが食料を探しに行った



あれから
半年…



三陸はまだまだ苦しい状況下にある


でも

でも


必ず立ち上がる



歩き出す


みんな
生きてる

必死に生きてる


挫けそうになると

陣之介の骨壷を抱く


ペンダントにしている陣之介の遺骨が入ったカプセルを握り締めて

深呼吸する



愛馬、和の首に抱きつく
命のにおい

温かい優しいにおい



また今日から進もう

太陽は必ず昇る



全てに
感謝しています…



ありがとう

ありがとう



本当に

神様に

ご先祖様に

素晴らしき家族と友人達に

その他でもみんな

ありがとう



アタシ達は

また歩き出します




未来へ


大きな未来へ向かって




2011年9月11日



猫ネコHORSE