さあ工務店からの見積書が出てきます。

まず簡単な比較チェックをします。それはなにかというと総額金額です。あらかじめ見積図面を説明する際によくするのが、希望の坪単価を経験値から伝えるです。例えば坪80万円ですとか坪100万円ですとかなどです。それに面積を掛ければおおよその金額が出ます。これに対して各社の金額を比較します。例えば希望金額が3000万円とした際に5000万円などという見積もりがでていたらこれはもしかしたら「うちは、おります」のサインかもしれません。3500万円くらいならVE案(代案)を出せば金額が落ちてくることもあります。

 

 

次は各項目の洗い出しです。見落とした項目はないかとか見方が間違っていないかです。怪しい時は数量もこちらで拾いなおします。なかなか骨のいる作業です。それを一度リストにまとめて質疑を上げます。その作業を何度か繰り返して始めてお客様に説明できるレベルになります。お客様に寄りますが、どれくらい当初の予算から許容範囲があるのかを確認します。キチキチの場合はVE案を模索していくことになります。私の経験から当初予測していた金額にドンピシャになることはまず無いです。ただし、そこが我々の腕の見せ所でもあるのですが。

 

 

その様な調整期間を経て、ついに工事契約締結に至ります。その際には設計・監理契約もいまさらながらですが、締結します。よくある話が「ここまではサービスでしょ。」といわれる方がいますがこれまでの過程と労力を考えれば、なかなかその様なことは言えないのですが、、、人それぞれの考えなのでしょうか?法律的には設計契約が結ばれてなくても、作業を依頼するということはそれに対する対価を求めていいことになっています。裁判所の前例でもその様になっています。その点は皆様ご注意くださいね。

 

(株)渡辺仁設計事務所 東京都目黒区