ギャラルホルンの権力闘争。“戦後の警察の腐敗”―――――機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ
今回は2本立てだ。 川´_≻`)<なんだ。暇なのか? せっかくの休みだからよ。 イズナリオ・ファリドが何故に権力基盤を盤石にするために暗躍していたのか。 川´_≻`)<ほう・・・その心は? 当然、権力争いをする相手がいたはずなんだよ。 その相手とは誰か? ラスタル・エリオンだ。 考えられる相手は彼しかいない。 他のセブンスターズ当主にイニシアチヴを持って先導することができる人物がいるとすれば、エリオン家のラスタルしか思い浮かばない。 ガルス・ボードウィンも、ネモ・バグラザンも、エレク・ファルクも老齢で動かないし、動けない。 イシュー家は、当代のカルタの父が病床で臥せっており、正式にイシュー家の家督を相続できていないカルタに決定権はない。 クジャン家の現当主イオクは若年な上に、世の中を知らないうつけ者で相手になろうはずがない。 だから、考えられるのはラスタルしかいないわけだ。 何故、ラスタルとイズナリオが対立関係になるかと言えば、イズナリオがイニシアチヴを取ろうと暗躍してきたからだ。 ラスタルはどちらかと言うと保守派の人間で、ギャラルホルン主体の世界統治に肯定的だった。 それは治安維持が可能な武力を持つことからの自信だ。あの世界の警察だからね。 問題は、その警察を”誰が主導するか”だ。 おそらく、イズナリオが策動し始めるまでのセブンスターズひいてはギャラルホルンは、セブンスターズの合議によって意思決定がされていたのだろう。それが機能的だったのかさておきネ。 のらりくらりと、何も決まらず、何も変わらず。 そんな合議をしていたのだろうよ。 その隙を突いて、イズナリオがイニシアチヴを握って、ギャラルホルンを私物化しようと画策したのだろう。 そのためには、まず味方集めが必要だ。 7つあるセブンスターズの内、ラスタル側についているクジャン家を除けば、4家味方になっていない者たちがいる。 そこで、ボードウィン家にマクギリスを婿入りさせて姻戚関係を作り、イシュー家のカルタの後見人にイズナリオがなって影響下に入れる。 これで2家を味方につける。 そして残った、動かないであろうバグラザン家とファルク家を味方につける、ないしは中立化させ権力闘争に介入させねば、形勢はイズナリオ有利になる。 おそらくイズナリオは1期の間にこれを狙った。 だが、ラスタルにも切り札はある。 それがラスタル指揮下の月外縁軌道統合艦隊”アリアンロッド”だ。 警察として法執行を行う実戦部隊をラスタルは統括している。 イズナリオもヴィーンゴールヴの司令官と言う肩書を持ってはいるが・・・おそらくは戦争は素人だろう。 だから、カルタの管理下にあった地球外縁軌道統制統合艦隊を味方に付けようとした。イシュー家の後見人になったのもこれが狙いだ。 こうすることで、ラスタルへの牽制とした。 まぁ・・・カルタ艦隊の実情を知れば、アリアンロッド艦隊に対しては練度において劣っており張子の虎でしかない。 だが、アリアンロッド艦隊が地球圏における治安維持のための戦力=0G戦用装備しか保有していないのに対し、カルタ艦隊は地球軌道、及び地球内にも戦力を保有しているため、地球に引きこもって戦うなら、0G戦用装備しかもっていないであろうアリアンロッド艦隊に対して対抗することができたはずだ。 こうして見ると、武力で拮抗状態は作れた。 そして、イズナリオはギャラルホルン外にも独自のコネクションで味方を作った。それがアーブラウとの癒着だった。 アーブラウの代表者にアンリ・フシュウを擁立することでアーブラウを味方につけようとした。 これに対してラスタルに4大勢力との接点が見受けられないが、おそらくは腹心のガラン・モッサを使って何らかの裏工作をさせていた可能性がある。 2期でアーブラウの代表に再度選出された蒔苗東護ノ介を狙ったテロにSAUが加担していたことにされていたが、おそらくはSAUにアーブラウと敵対するように焚き付ける裏工作を以前からしていた可能性がある。 SAUにアーブラウとの開戦の意思がなかったとしても、状況を起こしてしまえば否応なく巻き込まれてしまう。 もし仮に、イズナリオの狙い通りアンリ・フシュウが代表に選出され、アーブラウがイズナリオ派に付いたら、即時ガランにアンリ・フシュウを狙ったテロを起こさせ、SAUを実行犯にしてアーブラウと戦争をさせていたことだろう。 以上が、イズナリオ・ファリドとラスタル・エリオンの権力闘争だ。 ジッサイはどうだったのかはわからない。1期にラスタルが登場しなかったのでイズナリオが権力基盤を固めるために暗躍している姿しかなかったのだが、ああして暗躍していた辺り必ず出し抜こうとした相手がいたはずなのだ。 結局イズナリオはマクギリスの復讐により失脚し、権力を掌握することは叶わなかった。 だが、イズナリオの描いた絵図の一部はマクギリスによって再利用されて、今度はマクギリスの野望のために活かされることになった。 ギャラルホルンの掌握と改革を掲げるマクギリスと、ギャラルホルンの失墜した権威回復を掲げるラスタルの戦いだ。 ラスタルはこの2つの権力闘争に勝利して、ギャラルホルンのイニシアチヴを取り、ギャラルホルンの改革と再編を成した。 この後に、P.D.の物語が語られるならば、 改革、再編されたギャラルホルンとその後の世界情勢を見てみたいものである。