昨日の夜は平成最後の夏、競馬場の花火大会だった。8月終わりに差し掛かるこの時期は、いつもよりなんだか少し肌寒かった。

串焼きやビールを売る露店にならぶ、カップルや夫婦、友達連れなんかでわんさか賑わっていた。
今年は僕は、もちろん親戚との参加だ。

とはいえ、去年も親戚とだったような気がする。隣で花火を見てくれたのはもう2年前のことだった。

毎年音楽に乗せて舞う花火は、今年は何かが違っていた。前に流行ったミュージカルの映画の挿入歌だったり、アニメのED、今年引退する安室奈美恵のstoryが流れた。どれもいい曲だったが、ひときわ耳に留まったのが、米津玄師の打上花火だった。花火のBGMにものすごくぴったりの選曲。何よりもよく2人で歌ってたあの曲だった。なんて惨めなんだ、ここにきて追い討ちをかけられた気分になった。

今年の夏は到底忘れられない夏になった。
夏は時間も思い出も愛する人も奪っていった。
27年間で初めて夏が嫌いになった。

明日から仕事。
ここから全てが始まる。
お願いだからもう、何も奪わないで欲しい。
僕は誓う。こんな夏は繰り返さない。必ず取り戻す、と。

約束の日まで、あと313日...