1. 「今の日本は、人口が減少していく上、消費もすでに成熟しているのだから成長なんかしなくていいんだ。そもそもこれ以上の成長の余地などないんだ。」と安易に考える(世論を扇動する)のは危険。(例えば、「成熟社会なのだから、社会主義を目指せばいい」などの誤解を産みかねない。)
  2. 大量の借金を国が保有する中、人口減少社会でも毎年数%づつGDPが成長していくことを目指さないことには「国民の目先の安定した生活」も「次世代のための日本の明るい未来」も約束されることはない。
  3. 日本に昔「貧しくても幸せ」だった時代があったのは、日本が成長していく絵姿(明るい未来)が生活者に見えていたからだ。今の「物質的には豊かでも不幸せ」の状態から抜け出すためには、「成熟社会における新しい成長の形(=日本の未来の新しい形)」を一刻も早く見出さなければならない。
  4. 「日本が明るい未来に向かって進んでいる」という認識を日本国民に持たせることができなければ、景気回復のためにどのような財政政策・金融政策を行っても意味がない状態を作り出してしまう。
  5. 「日本の明るい未来」とは、もちろん「物質的な」成長の世界ではなく、企業が消費の新しい形を提案していく新しい成長の絵姿である。(そもそも「物質的な成長」を「成熟」と捉えるのが間違い。物質的な成長により人間はむしろ退化している面があり、 そこに新たな市場が生まれることもある。)
  6. また、「人口減少による供給過多」も「成熟」とは呼べない。需要のよりどころはいくらでも創造し得るからだ。
  7. 「成熟社会における正しい(適切な)成長の形」を実現させるために、中小企業と生活者を正しい方角に導いていくことを、今後の中長期的な目標・使命にしていこうと思う。

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