昨日は抜け出してうどんを食べに行ったり、初めてシャワーを浴びることができたりでなかなか充実した一日だった?(笑)
午前中、味の薄い病院食を少しでも美味しく食べようと買ってきたのは?
そして、今日から最終兵器、ステロイド経口薬「プレドニン」が実戦投入されるのである!
副作用に一抹の不安はあれど、治療の切り札として大いにその効力を発揮してもらわなくてはいけない!
ところで昨夜Amazonプライムで何を観たのかというと…
この映画の主人公「松井香助(ユースケ・サンタマリア)」は「世界中を笑わせるコメディアンになる」と意気込んで、製麺所を営む実家を飛び出しニューヨークへ旅立つが、鳴かず飛ばずで借金を背負ったまま挫折してしまう。
香川に戻った香助を「鈴木庄介(トータス松本)」ら友人達は暖かく迎えたが父・拓富は冷たく突き放す。母親の墓参りに行く途中、深い山奥の中で迷った香助は、同じく道に迷っていたタウン誌の編集者「宮川恭子(小西真奈美)」と出会う。
図らずも山の中のうどん屋に出会った孝介と恭子は、地元タウン誌でそんな地元民でも知らないうどん屋を取り上げたコラム記事を企画し、そのコラムは反響を呼び、うどんブームを巻き起こす…
だがその一方で香助と拓富の溝は深まったままであり、拓富が急死したため最後まで和解することはなかった。
香助は父への思いから父の「松井製麺所」のうどんを復活させようと友人たちをも巻き込み「父の味」を再現すべく挑戦を始めるのだが…
とまぁ、こんなストーリーである。
この映画は「踊る大捜査線」で成功した本広克之監督が出身地である香川県、それも「うどん」を題材にと並々ならぬ意気込みで制作された映画だったが、地元香川では一部盛り上がりを見せたものの、全国的には大コケ、興行収入はわずか13.6億円に終わった。
同じ本広監督の「踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ(2003)」は興行収入173.5億円で「邦画歴代興行収入第6位」で、歴代1位から5位まではすべてアニメであるから、「実写邦画歴代興行収入第1位」という今現在でも燦然と輝く記録を持っているのに、だ。
(「踊る大捜査線 THE MOVI(1998)」は歴代12位で実写3位)
レビューを見ても賛否両論はあるが、私はこの映画を大層気に入っている。
この映画の特筆すべき点は映画に登場するうどん店のほぼすべてが当時実在したうどん店であり、お店の方も役者ではなく本当のお店の方であるという点。
当時私も妻と一緒にうどん屋巡りをしていてこの映画に登場するうどん屋はほぼすべて訪れている。
「あ、あのおばちゃん出とる~!」
とか、ほかにも地元民なら「クスッ!」と笑える細かい演出やシーンがあったり、香川県出身の芸能人や役者(高畑淳子、松本明子、南原清隆、要潤、中野美奈子など)を多く出演させているのも嬉しい。
郵便局員に扮した南原清隆
香助らの企画が当たってうどんブームがどんどん盛り上がって全国に広がり、県内のうどん店は全国からの観光客でにぎわいを見せるも…
いつしかそんな祭りも終わり、ブームが去った後、香助は初めて父親と対峙する決心をするのだが…
私が初めて映画館でこの映画を見て涙が止まらなかったのは、香助の父への思いであった。
私の父も寡黙で何を考えているかわからないような父だった。
いつか腹を割って話そうと思っていた矢先、突然の心臓の病のために急死したのだ。
なので未だに父が自分の人生に対して、また家族に対してどう考えていたのかわからずじまいなのである。
香助は図らずもまた父親に触れることができるのだが…
おっと!あまり書くとネタバレになるので控える(笑)
「途中のキャプテンUDONが登場する特撮シーンがダレる」との声を多く聞く。
私の最初観たときそう思った。
しかし、あれは香助がその後自らの夢を追い求めるに至るためには必要なシーンだったんだと今改めて観て分かった。
その中で出てくる(アリtoキリギリス)石井の「2つで十分じゃね~か~!」のセリフ。
これはわかる人にはわかる、映画「ブレードランナー」でハリソンフォード扮するデッガードがうどん屋の店主のじいさんに言われるセリフのパロディなのだ。
ヒロインの小西真奈美も可愛いし!
是非この機会に見ていただきたい映画である!
って、なんの機会だ?(笑)
などと書いていたら「昼食」のご到着!
なんと!
「UDON」である!
一味買っといてよかった~!(笑)
つづく…