難病「サルコイドーシス」中編~それってなに?~ | Jinkhairのバイカーへの道

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ブツブツの一部をえぐり取って検査に回してもらい、結果が出る2週間後、再びT皮膚科に向かった。

 

例によってすぐに診察室に通される。

いよいよ今日検査の結果、ブツブツの原因が明かされるのだ!

 

先生は心なしか深刻な表情でこう切り出した。

「小比賀さん、健康診断はされていますか?」

「えっ?どういうことですか?、人間ドックのような本格的なものはしていませんが、随時色々検査はしています、胃カメラや大腸ファイバー、血液検査にレントゲンに心電図とか…あ、走ってやるトレッドミルっていうのも…」

「これは『サルコイドーシス』の疑いがあります」

「えっ!なんですって?サル…?」

「サルコイドーシスです、これを見てください」

と、医学書を見せられる。

 

サルコイドーシスとは国の指定する難病の一つ。

サルコイドーシスは原因不明の多臓器疾患であり、リンパ節、肺、皮膚、眼、心臓、筋肉など全身諸臓器に類上皮細胞肉芽腫が形成される全身性の肉芽腫性疾患である。

「サルコイド」はラテン語で「肉のようなもの」という意味で、「サルコイドーシス」とはそれが全身にできてくる疾患であることを意味している。

内蔵に進行すれば死に至ることもある。

う~ん……

なんかよくわからない。

突然このような聞き慣れない名前の病名を明かされてもピンとこない。

 

私 「それで、なんでその病気になったんでしょう?原因は何なのですか?」

T医師 「それが原因はまだよくわかっていないんですよ、またこのサルコイドーシスという病気は皮膚だけでなく、眼、肺、心臓などいろいろな 部分に病変が起こります」

私 「なんか、厄介な病気なんですね~」

 

そこで私はあることに気が付いた。

 

私 「それでは以前から眼が充血して痛むことがしばしばあって、眼医者さんには『虹彩炎』だと言われていたんですが、それもそのサル…なんでしたっけ、その病気が原因なんでしょうか?」

 

T医師 「その可能性は高いですね、またさっき言いましたように色んな場所に出ますので、一度大きな病院で診てもらった方がいいでしょう。紹介状を書きますから高松の日赤病院に行ってみてください。この辺の総合病院で現在皮膚科が常設されているのはそこしかないので」

 

私 「わかりました、で、何か治療法はあるんですか?」

 

T医師 「残念ながら、根本的な治療法はありません。ただ炎症を抑えるにはステロイドが有効ですが副作用もあるので日赤で色々検査してもらってから必要なら服用することになります。」

 

あ~、そうですか…おなじみの「原因不明、治療法無し」っていうヤツですね?ハイハイ(笑)

 

というわけで、ここのところ私を悩ませていた全身のブツブツの原因、そして目の炎症の原因も判明したのである。

それがまさか国が指定する「難病」だとは!

これまで「胆石」以外特に大きな病気をしたこともなく、「難病」などテレビのドキュメンタリーで観るものの自分がそうなるとは夢にも思わなかった。

要は、原因はわからないが小さな肉の粒々みたいなものが全身の色んな所にできて、それがその部分の機能を阻害するわけだ。

「原因不明」というのも気持ち悪いが「これまであなたがしてきたアレが悪かったんです!」と言われるのも嫌だからこれはこれでいいか(笑)

しかし「治療法がない」のはなぁ~。まぁ無いから「難病」なんだろうけど。

今のところ自覚症状としては「皮膚」と「眼」だ。

眼の方は「O眼科」でもらった目薬を差していれば虹彩炎は抑えられる。皮膚の方は痛くも痒くもないのだが、この見た目では人前で肌を曝せないので温泉や銭湯にも入れないし、プールや海水浴もはばかられる。

だって全身ブツブツだらけの人が入ってきたら嫌でしょう?

まさか背中に「これは皮膚病ではありません、うつりません」とか書いとくわけにもいかないし(笑)。

しかし、怖いのはやっぱり肺や心臓などの内臓に出ることだろう。

重症化すると死ぬこともあるらしい。

死ぬまでもいかなくとも日ごろの生活に重大な影響を及ぼすことになるのは容易に想像できる。

 

しかし、大きな病院に行けば何とかしてくれるんではないか?

 

淡い期待をしながら紹介してもらった「日本赤十字社、高松赤十字病院」通称「日赤病院」に向かう。

ここはいわゆる二次病院であり基本、他の病院の紹介状を要する。

なので各科難病の患者が多いそうである。

 

朝の9時から病院の立体駐車場は一杯だ。

坂出にも3つの総合病院はあるが、それに比べても流石に規模が大きく受付カウンターが坂出市立病院の3倍ほどの長さがあろうか。

紹介状を渡してしばし待ち、2階の皮膚科の診察室に入る。

皮膚科の担当は年配の先生で副院長も兼任されているらしい。

これは頼りになる。

一通りこれまでの経過などを話し、診てもらう。

やはり内蔵にサルコイドーシスが出ていないかいくつかの検査が必要だという。

レントゲンやCTなどいくつか検査して、発疹が気になるならと塗り薬を処方してもらった。

これからはこれを毎日風呂上りに全身に塗るのだそう。

これでブツブツが収まってくれれば嬉しいのだが。

そして最大の懸念、内臓に出てないことを祈りつつ次回の診察を待つことになった。

                                  次号に続く…