大学時代にドイツ、イタリア、フランスとバックパック1つで旅したときに

ベルリンに向かう寝台電車で会った日本人に「行った場所で1つだけ

あげるとすると、どこが一番良かったですか?」と聞いたら、

「やっぱり、アルハンブラ宮殿のグラナダですね。」と言われてから、

キャパシティの小さな我が脳みそに、ずーっとグラナダという街が

インプットされ続け、それ以来、「いつか行ってみたい」フォルダに、

約20年近く保存。OSの進歩も何のその。無事に解凍し、ようやく

開封することができました。


その当時、仮にそのアドバイスに乗じてグラナダまで

足を伸ばしたとしても、おそらく走ることなんて

考えもしなかっただろうな~、と灼熱のグラナダの

太陽を浴びながら、しみじみとランニング。

走食美男子 走食美男子

この日は、早朝からアルハンブラ宮殿を約5時間超も見学したこともあって

時間がもったいないけど一旦ホテルに戻ってシエスタを決行。

西陽に転じたところで、走り出すことに。ホテルから2km地点にある、

詩人ガルシア・ロルカの名を冠した公園を周回。

走食美男子

強い陽射しのせいか人もまばらな公園は、観光地とは言えるような

場所では決してなく、どこかうら寂しい、夜には危険な匂いのしそうな

公園でした。赤土で足を滑らせながら、せっせとランニング。


公園には、ガルシア・ロルカの博物館もあります。

走食美男子

ようやく開封することができたグラナダの街はイスラム色の押し出しが強く、

それは想像を超えた。モロッコ料理、トルコ料理、イスラム系グッズの

ショップなどが多く軒を連ね、なぜか興冷め。アルハンブラ宮殿の緻密で

均整の取れた世界観との対比に消化不良を起こしたけど、

「ここはスペインに居ながらにして、イスラムを体験できる土地」だと

解釈することで一気に理解が進み、受け入れることができた。

事前の予習はしっかりこなしたつもりだったんだけど、

思い込みが強すぎた分、イメージとの差異にとまどってしまった。

想像を裏切られたのは、アルハンブラ宮殿の美しさ。

ため息ばかりの5時間だった。