中国には変わった法律があります。その一つをば。

高温手当といって、屋外35度を超すと、暑さ手当を支給しなければなりません。

地域によるんだけど、上海だと一日10元程度。内陸とか場所によっては5元とか。工場では、35度を超すと、会社は工員に高温手当の支給が義務付けられま す。ホワイトカラーは、エアコンのおかげで作業場所の温度が35度以下に出来るため、対象外。工場の責任者は、夏のこの時期、気温を気にします。工場に 300人とか500人とか働いてたりすると、高温手当のコストがかさみ、収益構造に影響が出るため。「35度を越しませんように!」と毎日祈っていると、とある工場の責 任者が言ってました。

次に、中国は一人っ子政策が未だなお実現されてるんだーと感じたこと。

女性が妊娠した場合、国に届け出を出して、出産許可的な許可証をもらいます。この許可証がないと、病院で出産が出来ません。医師は許可証なしで対応すると 罰せられます。1人目の場合は許可が出る。問題は二人目。二人目を妊娠した場合、許可証の申請をしても通らない場合が殆どです。たとえば、①お金を積む (罰金を支払うというカタチで)②政府の高官の奥さん③農村部で1人目が女の子の場合、などは許可が出る可能性があるそうです。

しかしながら!

申請して許可が下りない場合、子供を産むことが出来ません(合法的に)。その場合、残念な対応をするか・違法な病院で産むことになります。違法な病院は、 衛生状態も良くなく安全性は低いらしい。届け出せずに、だまって産めばいいじゃん!と思いましたが、中国は、国民番号というのがあり、1人1人に身分証明 証番号が付与されています。つまり、黙って産んだ場合、その子は身分証明証番号が付与されないことになります。

この番号がないと、就職・進学・銀行口座開設・マンション賃貸・・・あらゆることができない。

だから、都市部の人たちは、一人っ子です。

農村部の人たちは、届け出をせずに、子供をたくさん産んでいます。

彼らは、農作物を作って収入を得るため、とくに進学・就職等をしなくとも、生きて行けるからです。

彼らには、社会保障的なものは担保されておらず(中国は生まれた地域で社会保障や命の金額等が決まっている)、彼らは将来を信じていない。だからマンパワーで日銭を稼ぎお金を貯めるしかない。

私が中国人弁護士に、そんな不平等な法律って果たして良いことなの?と聞いたら。

「良いことではありまセンが、中国は人間が多すぎマス。国はこんなに大人数の国民の保証はできまセン。
だから人間を少なくする必要がありマス。一人っ子政策は必要なことなのデス」

こういう現実をみると、日本は恵まれてるなーと感じます。