術後2年9ヶ月のCT結果を聞きに行った。


結果は問題なし!ホッと一安心と、感謝。


そして今回から主治医が交代になった。


たまたま数週間前にHPを観て、元主治医のO先生が地方の大学病院に栄転したことを知っていたので、新しく担当してくださるのはどんな先生だろう、といろいろググっていた。

なんとなくせっかち?早口でよくしゃべる感の若い先生で、検査値も丁寧に説明してくださり「放射線の専門の先生が見ても、ボクが見ても、特に何も問題ないです!」とおっしゃった。


次は術後3年の胃カメラとCT。

もう3年になるのかー。いつまでも安心できないし「完治」って言えない病気なのは悔しいけど、3年前はこんな未来が来るなんて全く想像してなかったから本当に幸せで幸せでたまらない。


今回は諸事情があり上の子どもを連れて行っての受診だった。

大きい病院なので子どもだけどしっかりとマスクをさせて、診察室に呼ばれて説明を聞いている間は待合で待っていてもらった。

3年前に、長期入院してたお父さんがやっと退院する際に下の子と一緒に病院までお迎えに行ったことや、14時間のオペの時に義父母宅に泊まったことなど、全然覚えていないみたい。

日頃から食事に問題があるし、筋肉もなくガリガリなお父さんを見ているから、病気だったことは認識しているけど、子どもたちにとっては辛い記憶はひとつもない。


今回も良い結果だったので、帰りにお祝いとしてお寿司とグラタンを買って帰ったけど、グラタンは私の中では思い出深い食べ物。

胃と食道を全摘した日、14時間のオペの後、義父母宅で寝ている子どもたちの寝顔を見てしんみりして、その後義母が出してくれた料理がグラタン。夜中の23時にグラタンを食べたのがすごく記憶に残っていて、だから食べたくないとかではないけれど「あーグラタンといえば」という思い出メニューになっている。

他にも沢山、あの頃の辛かった記憶を思い返すきっかけになるような物事が私にはいろいろある。

上の子の運動会のダンスの曲は、審査腹腔鏡の直前に、夫と一緒に観た上の子の姿だったので聴くと当時を思い出すし、夕方のニュース番組のあるコーナーは、夫が入院中に「子どもたちを産んでくれてありがとう」とLINEをしてきてくれたきっかけなので、そのテーマソングを聴くと涙出そうになる。

けれど子どもたちは特に何にも、お父さんがどうだったかなんて思い出すことなく、幸せに健康にすくすく育ってくれている。

他の子よりは手のかかる子たちで、なかなか大変だけど、五体満足で少なくとも身体的には健康でいてくれている。その子たちの成長を夫と見られることはとても幸せなこと。


闘病前は家族より仕事や付き合い、という感じだったけど、闘病してからは家族第一になって、明らかに仕事より子どもと過ごす時間、家族の行事が優先になっていた。

それが最近は、また仕事の優先順位が上がってきて、家族(というか人生)での大切なタイミングでも、国内外問わず出張の予定を入れたり…「責任持ってやってるから」という言葉も出てきた。

だんだん元気になって、元の日常に戻って、普通の健康な人と同じように暮らせることは幸せなんだと思うようにしなくては。